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La Malle de BoisとetSETOraに乗って、夫婦でゆめしま海道サイクリングをしてみた

こんばんは。けーごです。

 

久しぶりに輪行旅をしてきました。

 

❏ ゆめしま海道を走りたい

日本には、サイクリングの聖地とされる場所がいくつかあります。

その中でも特に、しまなみ海道が有名です。広島県尾道市から、因島や伯方島を経由して、愛媛県今治市へ至る全長70kmの道です。しまなみ海道は、自動車専用道と、徒歩・自転車・原付二種まで走行可能な道とに分かれています。道中は大型船舶が通れる高さの橋を何度も登ったり潮風を受けたりするので、距離以上に負荷があります。一方で、自転車で本州から四国へ渡った達成感はひとしおです。学生時代に同期とハイエースに自転車6台積んで走破した思い出が懐かしいです。


そして、しまなみ海道のすぐ近くに浮かぶ離島、岩城島・生名島・佐島・弓削島をそれぞれ橋で結んだ道路があります。この道は、しまなみのようにサイクリストに愛される場所になることを夢見て、ゆめしま海道と名付けられています。

ゆめしま海道サイクリング:ゆめしま海道の場所を示した地図
引用:ゲストハウス シクロの家

 

ゆめしま海道にアクセスするためには、因島・生口島・伯方島いずれかからフェリーに乗る必要があります。短い航路では20分間隔と高頻度で運航されており便利です。

過去に原付ラリーイベントに自転車で出走したときに、ゆめしま海道自体は走ったことがあります。当時は走るのにとにかく必死で周辺のルートまで十分に楽しめなかったので、いつか味わいに行こうと考えていました。

そう思っていた矢先、妻がしまなみ海道を走破したいと言い始めました。ほう。とはいえ、30km以上のサイクリングをしたことない人にいきなりしまなみ走破は厳しい。まずは段階を踏むべく、ゆめしま海道を1泊2日で回ろうというのが今回の発案です。

愛知県から尾道へ自転車を持っていくには、車載か輪行するしかありません。車載ではすでに行ったことがあるので、今回は輪行で行ってみることにしました。

 

 

❏ 準備編

【輪行について】

公共交通機関で自転車を運ぶことを、輪行といいます。

JRに持ち込める荷物は、縦・横・高さの和が250cm以内 かつ 30kg以内の携帯可能な2点まで認められています。また、安全管理の観点から、手荷物は保護されてなければいけません。スーツケース・楽器・スキー・自転車などは、外観が見えないように完全に袋で覆われていれば無料で持込可能です。なので、自転車を電車に載せるには、輪行袋を使いましょう。ちなみに私は横型輪行袋派です。

手回り品:JR東日本

 

【列車について】

尾道への鉄道アクセス方法はいくつかあります。

① 新幹線で福山、在来線乗換で尾道
② 新幹線で新尾道、自転車組立て自走で尾道
③ 新幹線で岡山、ラマルドボア乗換で尾道

どうやら、La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボア)という列車があるらしい。ラマルドボアとは「木製の旅行鞄」という意味で、車両外装に旅行をモチーフに様々な装飾がされています。内装もカウンターがあったりサイクルラックも設置されていたり、デザートやお弁当も事前予約制でいただけたり、旅気分を味わえます。サイクルラック常設で自転車を載せられる列車はとても貴重で、JR東日本 B.B.BASE と、JR西日本 ラマルドボアのみです。時間を最大限に使える自転車旅ができていいですね。

 

他にも、etSETOra(エトセトラ)という列車があります。瀬戸内の景色を肴に、車内限定のカクテルやスイーツを楽しめる観光列車です。こちらにはサイクルラックがないので、乗車時には自転車を輪行袋に入れておく必要があります。

なんだかバーカウンターのメニューも魅力的でとても乗りたくなります。JR西日本の瀬戸内推しええやん!ラマルドボアとエトセトラに乗って、ゆめしま海道をサイクリングしたら楽しそうやん!というわけで行ってきました。

 

 

予約について】

1 La Malle de Boisの運転日を調べる

ラマルドボアは、岡山駅を起点に山陽本線・赤穂線・宇部線・瀬戸大橋線の各方面へ列車が土休日限定で運転されています。車両は213系 2両1編成のみですので、週末ごとに行先が決められています。私が乗りたい尾道方面の列車は、ラ・マル しまなみです。

梅雨明け狙いの7/20のラ・マル しまなみの下り(三原行)を狙いました。

運行区間イメージ


引用:JRおでかけネット

 

2 etSETOraの運転日を調べる

エトセトラは、広島駅から呉線経由で尾道駅までを往復し、金土日月に運行されます。今回は7/21の下り(広島行)を狙いました。


引用:JRおでかけネット

 

3 座席指定券を発行する

ラマルドボアに自転車を組立てて載せてエトセトラで帰るには、4つの予約が必要です。e5489は対応しておらず、みどりの窓口または旅行代理店で予約できます。

① ラ・マル・ド・ボア 座席指定券(旅客用)
② ラ・マル サイクル    座席指定券(自転車用)
③ サイクルスペース予約(岡山駅5番線 自転車組立用)
④ エトセトラ     座席指定券

ラマルドボアとエトセトラは、全車グリーン車の快速列車で、乗車にはグリーン車指定券が必要です。このグリーン券さえあれば、ICカードでも乗れます。また、これらの車両は改造車なので、座席の間隔と窓枠の間隔が一致せず、壁しか見えない座席も一部あります。どうしてもこだわりたい場合は、座席表と車両内装の写真を見比べてみるといいですね。ちなみに、エトセトラは旅行会社の団体予約が入ることもあります。私の場合は、団体予約と重複してしまい、発売開始日19時時点で2名掛けは残り1ブロックでした。エトセトラはお早めの予約をおすすめします。

自転車用の切符は、ラ・マル サイクルという切符です。①のグリーン券を購入時または購入済であれば発券できます。座席指定券という名称が適切なのかは疑問ですが、この切符があれば自転車を組立状態で電車の中に持ち込むことができます。この切符の発券に追加費用はかかりません。現在ラ・マル サイクルを利用できるのは、ラ・マル せとうちの往復と、ラ・マル しまなみの下り(三原行 尾道下車)のみです。また、特殊な切符のために、発券に慣れていない駅員さんもいらっしゃるかもしれません。時間に余裕をもって購入されるとよいでしょう。

最後の組立スペース予約ですが、これは正規の予約ルートがわかりませんでした。おでかけネットにも「事前予約が必要です」と記載ありますが予約先が不明ですし、JR西日本にも問い合わせてみましたが同じ回答でよくわかりませんでした。私の場合は、発券時にみどりの窓口の駅員さんに相談をして、駅員さんが岡山駅に電話で質問してその場で予約していただけました。もしかしたら、マルスにもそういう項目があるのかもしれませんが、駅員さんに相談するのがいいと思います。

JR西日本のオンラインチケットサービス e5489 からは、ラ・マル サイクルとエトセトラは発券できませんので、みどりの窓口へ行きましょう。私の場合は、乗車券含め発券に20分かかりました。珍しい切符ではよくあることです。

 

4 軽食の予約をする

ラマルドボアやエトセトラでは、車内販売の他に、スイーツなど軽食を事前に予約することができます。JR西日本のサービスポータルサイト WESTER にて、軽食を発注できます。カード決済もできるので、当日は車内販売のカウンターで受け取るだけです。上りと下りでメニューが異なるので、間違えないようにしましょう。

TOPページ | WESTER ポータル

 

というわけで、今回の旅程はこんな感じ。のぞみ3号がちょうどよく岡山で休憩できそうでした。のぞみ3号は東京6:15発、名古屋7:51発、新大阪8:41発ですので、時間的にはどこからもアクセスできます。ちょっと変わった自転車旅も気軽にできそうです。

さあ2日間たっぷり遊び尽くす輪行旅!妻の自転車はオーバーホールし、ビンディングペダルに交換し、練習サイクリングもして準備ばっちり!いざ出発~!



 

❏ 走行編

2024/7/20
07:20 名古屋駅

妻は初めての輪行。新幹線に載せるのも一苦労。ファイト!

「肩がもげそう」

ファイト!

 

09:30 岡山駅

岡山駅で新幹線を下車して、在来線乗換口から5,6,7,8番ホームへ向かいます。ひとつのプラットホームに4本の発着線があるのは珍しいですね。ラマルドボアが発着する5番線は、最も東側にあります。自転車担いで120mほど歩きましょう。

また、サイクルウェアに着替える際の最寄りのお手洗いは在来線乗換口付近にあります。5番線から往復すると思いの外時間がかかるので、先に着替えることをおすすめします。私たちは知らずに行って少し焦りました。

 

5番線に来ると、ラマルドボアの看板がお出迎え。

 

5番線の発車標には、臨時 ラマルしまなみと表示されています。臨時列車ってテンション上がりますよね~

 

5番線の横には、自転車を組み立てられるサイクルスペースがあります。ここを予約すると自転車を組み立てられます。駅員さんによる予約の確認などはなかったので、ラ・マル サイクルを発券していれば予約扱いになってるのかもしれません。

 

 

趣味用自転車、いわゆるスポーツバイクにはスタンドがありません。こういう自転車では、サイクルラックの横棒にサドルを引っかけて自立させる方法が一般的です。自転車向けの設備を整えていただき、ありがたいです。

右側にあるのは、八点鐘(はってんしょう)と呼ばれる鐘。航海中のクルーへ時刻を知らせる役割があります。この列車にとっては、旅の合図でしょう。

 

ラマルドボア入線!自転車とツーショットが撮れるなんてとても不思議な気分。もう楽しい!

 

予約座席は2号車(上り、大阪寄り)でしたが、車内のサイクルスペースは1号車指定。なんでだろうと思っていましたが、5番線のサイクルスペースから最も近いのが1号車乗車口だからでした。なるほど、気が利きますね!

左側の2台は乗客のものではなく、常設されているようです。旅の演出用でしょうか。

 

車内には、旅をテーマにした作品が写真の作品を含めて3点展示されています。

 

車内ではスタンプ台が。バイクで全国駆け巡って道の駅スタンプを旅ノートに押しまくっていた頃を思い出しました。スタンプが旅と思い出を繋いでくれるのがいいですよね。

 

車内販売スペースもあります。WESTERで事前予約したスイーツセットの受取や、車内限定グッズの購入もできます。缶バッジ、陶器のタンブラーのほか、バッグも購入できます。

缶バッジは、ラマルドボアに取り付くヘッドマークのデザインで、各方面ごとにデザインが異なります。ラ・マル しまなみは右下のデザインですね。

 

事前予約したスイーツボックスを受け取り、白桃ネクターを買いました。季節によって中身が異なるそうです。土台のクリームによる味の方向性がある中に繊細な味の広がりがあり、どれもめちゃくちゃおいしい!ネクターも果物由来の甘さでなんぼでもいける味でした。どっちも味わってほしいな~

ラ・マル しまなみの下りは、普通列車に後続する快速列車です。停車駅は往年の急行並に少ないのですが、先行の普通列車は追い越しません。のんびり走るので、車内の揺れも少なく、とても快適でした。

 

11:45 尾道駅

初めての213系、乗れてよかったです。最初は寝不足の顔に思えましたが、乗るうちに愛着湧いてきました。妻はスイーツボックスの箱を飾ろうとルンルンです。

 

Bon voyage, merci beacoup!

 

ホームに自転車を置ける高揚感が素晴らしい。現在では、下りの尾道駅と宇野駅しか利用できないので、各行先で利用したいですね。自転車だからできる旅 × 鉄道だからできる旅をもっと広めたい!

 

切符はもちろん持ち帰り。社内検札のスタンプもラマルドボア専用でかわいらしい。これが1000円のグリーン券で乗れるなら勝確ですよ。

尾道駅では、見慣れない列車が10分停車しているので周囲の視線を釘付け。駅員さんに質問している方もいらっしゃり、その場で上り方面のラ・マル しまなみを予約される方まで。

発車合図も八点鐘というこだわり。よい旅を。

 

12:40 尾道港

尾道に着いてから、馴染みのお店にご挨拶。先月に尾道で前撮りをして、お祝いいただいたカフェ nornさん、レンタル着物店 乙女屋さんにお礼してきました。

尾道駅からは、瀬戸内クルージングに乗って因島を目指します。尾道港から重井東港まで20分で、旅客運賃650円、自転車500円です。

船は2隻あります。旅客メインのシトラス号では、船室右後ろの角に自転車を収められます。

 

航海中はとても涼しく快適でした。

 

13:00 因島 重井東港

因島の北西にある重井東港で下船。ここからサイクリング開始です。ご安全に!

 

万田発酵のHAKKOパークまで来ると、イベントをしているようでした。7/20から、ポルノグラフィティによる 島ごとぽるの展 が開催されていました。ポルノグラフィティが因島出身なのを初めて知りました。故郷をまるごと盛り上げられるのはとても素敵ですね。

 

島中のお店とコラボし、歌詞にちなんだメニューがあるんだとか。なるほど、アポロね。

 

はっさく工房 まつうらさんに寄り道。季節のフルーツ大福がたくさん!

 

あまなつ大福とブルーベリー大福をいただきました。自転車にフルーツ大福って相性いいんですよ。体積あたりのカロリーが高く腹持ちもいいので補給に持って来い。そんでもって季節を味わえておいしいのでサイコー!

 

しまなみ海道をくぐります。近い将来あそこを一緒に走るぞ〜

島中でポルノグラフィティが聴こえて、そこかしこにファンがいてよい盛り上がりです。ぽ印の旗が立ってるのが見えて、またポルノを聴けるな〜と通り過ぎたら、THE BLUE HEARTSでした。情熱よ。

 

14:30 因島 家老渡港

因島 家老渡港から弓削島に渡ります。因島のリエゾンを終え、ここからがゆめしま海道の始まり。本数が多いので時間調整しやすく助かります。

妻も車道の走り方、ボトルの飲み方、ビンディングペダルに慣れてきたようです。しまなみ周辺はサイクリング文化が根付いていて、お互いの気遣いが行き届いて安心して走れます。素晴らしいですね。

そして、ゆめしま海道沿道で運航される船では、令和6年度末までサイクリスト限定で自転車の運賃が無料のキャンペーンをやっています。最高にありがたい企画、楽しむなら今です!

 

Kitchen 313 Kamiyugeというパン屋さんで休憩。ベーグルを食べながらコマ図を描きます。

今回のルートは、サイクリングラリー TRIAL CYCLE ゆめしま としてコマ図形式で配信します。自転車だから楽しめるルート、味わえる感情になります。地図を見て、距離を見て、正しい道を選び続けるラリーならではの緊張感と没頭感も存分に込めました。しまなみ編も既にリリースしてますので、興味のあるサイクリストは新しい旅の形を味わってみてくださいね。

 

 

安航祈願の信号旗を役場が揚げていて感心しました。ゆめしま海道によって車の往来が楽になっても、船の文化が根付いているんですね。

 

ゆめしま海道として最初の橋に差し掛かります。愛知県にいると島を渡ることはそこそこなイベントですが、ここではごく自然に感じます。海辺を走り続けて周囲の島を身近に捉えるからでしょうか。

 

個性の強い坂を登ります。インナーローで踏み足引き足両使いのダンシングをしてスリップしながら登りました。とても短いので押し事でも大丈夫です。

 

「海がきれいなものだなぁ…………………………」

ネロー!

 

海辺からは石鎚も見えました。やはり日本百名山は一目でわかりますね。

 

走行距離は26kmなのにものすごく充実したサイクリング。汗かいた後の缶コーラは沁み渡りますね。っくぅ〜!

 

18:00 ゲストハウス 汐見の家

佐島へ無事に投宿!マジでご飯がおいしいと伺っていた夕食、どれ食べてもおいしい!久しぶりに食卓を囲む食事、いい時間でした。

 

そして、この日は因島の花火大会。宿主と一緒に車で見に行きました。こういう気軽なツアーができるのはゲストハウスの素晴らしいところですよね。ラマルドボアに合わせただけなのに、ドンピシャで最高の週末を当てました。たまや〜!

 

島に戻って海ほたるを見る夜の散歩。満月の明るい夜でした。
宿に戻ってからは爆睡。お疲れ様でした〜

 

2024/07/21

07:00 ゲストハウス 汐見の家

概念実家、ここにあります。お世話になりました!

 

ピーカン!今日は帰りのフェリーの出航時刻に間に合うために緊張感のある半日です。

 

岩城大橋からは因島も本州も見えます。ダイナミックな景色を静かに味わえるのがゆめしま海道のいいところです。

 

坂に心を折られたよう。

自転車は、出力 = トルク × 回転数 であること、エネルギー = 出力 × 時間 であることを実感します。ペダルをどう漕ぐか、体力をどう使うかを感覚的に理解できるようになるまでが、楽な走り方を身につけるひとつの関門かもしれません。

少しずつ成長していこう。

 

しまなみ海道の通る島々を眺め行く海岸沿い。今日も気持ちいい!

10:20 生口島 瀬戸田

岩城島から生口島へ渡船すると、しまなみ海道のサイクリングルートに合流します。しまなみ走破を目指すサイクリストに抜かれたりすれ違ったりで挨拶し合う、聖地らしい光景が目立ちました。

向かい風でしたので、定速で妻の直前を走って空気抵抗を減らすドラフティングを試みましたが、徐々に差が広まっていく。どうやら妻の体力がなくなったようです。自転車ではこうした状況を、脚が切れたと表現します。切れてるな~

無事に帰りのフェリーに乗る瀬戸田に着いたので、食べ歩いて休みました。岡哲商店さんのコロッケもマジウマです。飛びますよ。

 

サイクリストによるカフェ VIAさんにも寄りました。店内にはサイクルウェアも販売されており、展示品ではPBP(Paris-Brest-Paris、パリとブレストの往復1200kmを80時間以内に完走するブルベという自転車版マラソンの最高峰)のジャージがあり興奮しました。キンキンのレモネードが英気を養ってくれました。

 

瀬戸田港の目の前にあるホテル兼カフェのSOIL Setodaでマフィンとソフトクリームをいただきました。開放感あって気持ちよかった~とにかく余裕を持って瀬戸田に着けたことがよかったです。妻の脚は切れてますが、3回目のサイクリングで癖のある30kmを2日連続で走れたならば上出来でしょう。

 

11:20 瀬戸田港

瀬戸田港からは、瀬戸内クルージングのもう1隻であるサイクルシップ ラズリ号に乗ります。こちらは自転車をバンバン載せられます。この便では私たちだけでしたが、10台積車する便も見たことあり、頼もしい船です。瀬戸田港から尾道港までは、旅客運賃1300円 自転車500円です。

 

12:00 尾道港

尾道港に着いてからは、U2へ向かいました。U2には、5分100円のコインシャワーが男女別で常設されていて、汗を流して着替えることができます。これが尾道港にあるのだから聖地はすごい。

U2には、ホテルやレストランやGIANTショップもあり、サイクリストのみならず観光客に開かれた尾道を代表する拠点になっています。この聖地を代表する施設では、ツールドフランスカフェというキャンペーンが行われていました。7/21まで開催された、世界で最も有名で権威のある自転車ロードレース、ツールドフランス。フランス全土を3週間かけて走り、全期間の走行時間の短さを競います。フランスにちなんだメニューが展開されていました。この日はツールドフランスの最終日でしたので、キャンペーンもこの日まで。今年はポガチャルの圧勝だったな〜と振り返りながら楽しめて大満足!

 

続いて、カフェ しましまさんに行きました。妻の行きつけのお店で、ご店主もサイクリスト。「GIOSにトリコロールがあるんですね」とお気づきいただき、つい嬉しくなりました。

このトリコロールは、Vecchio とその後継モデル Vintage のみに採用されています。昨今のディスクブレーキやカーボンフレームからかけ離れた、クロモリダブルレバーのクラシカルな自転車に一目惚れして15年目になります。これからもこの自転車で旅を続けます。

 

14:00 尾道駅

尾道駅東側には、自転車組立解体用のスペースが2023年秋から整備されています。駅のすぐ隣なので便利です。

 

そして駅舎にあるオレンジスタンドさんの尾道エールで乾杯。尾道ブルワリーさんにも行ってみたのですがこの日は臨時休業でした。夏のビールはまた格別ですね。

「命の水!OH基おいしい!!」

まーた化学式で味わってはるわ。

 

帰りは etSETOra で。呉線を通して、瀬戸内海の魅力を描く観光列車です。瀬戸内マリンビューの頃から人気でしたが、さらに垢抜けたエトセトラはほぼ満席でした。これで広島経由で帰ります。

車内には大型の荷物棚があり、輪行袋も収まる大きさでした。

 

WESTER予約のお菓子を受け取り、車内のひとときを過ごします。エトセトラの車内販売は上りと下りでメニューが異なります。焼き菓子とチョコは下り限定です。アルコールなどはバーカウンターで上下列車ともに楽しめます。

 

列車は呉線のビュースポットで減速運転を繰返し、最高潮では停車してフォトサービス。生口島を望み、さっきまで走っていた場所を対岸から見る感慨に浸りました。カクテルなどを楽しんであっという間の乗車でした。

エトセトラは年間通して満席が多いそうですが、1,2月は比較的空いているそうです。寒さこそありますが、夕焼けの瀬戸内海を眺められるのも魅力的ですね。

 

17:30 広島駅

3時間かけて広島へ。キハ47形は非力な出力であることを逆手に急がない車窓でゆったり楽しめました。大変おすすめです。

 

そしてお約束のお好み焼きを食べて、愛知へ戻りました。

 

 

❏ La Malle de BoisとetSETOraに乗って

JR西日本が力を入れている観光列車。尾道へ向かう両列車は、瀬戸内のよき引き立て役でした。ジョギングのようなペースで走る様は、乗り心地への貢献もさることながら、旅の高揚も助長してくれます。鉄道旅の価値を高めてくれる素晴らしい列車でした。これからも、自転車旅を盛り上げてくれる列車が増えてくれることを願っています。

 

❏ ゆめしま海道を走って

走行距離:59.89km
平均速度:14.6km/h
獲得標高:622m

 

しまなみ海道のような四国まっしぐらとは一味違う、島々を隅々まで堪能できるゆめしま海道。素朴な景色も多く、交通量の少なさが走りやすさを確かなものにしてくれます。そして、島の方々が個性溢れ、心温まる交流を重ねることができます。充実した週末になりました。

 

「めざせ!しまなみ海道!!坂を攻略するぞ!」

しまなみ走破への妻の練習という当初の目的に対しては、坂の課題とギア選びの課題を見つけることができました。体力を養うことも重要ですが、体力を温存する工夫も重要です。まずは機材に頼るのではなく、知恵を絞って乗ってみるのが成長につながると思うので、少しずつがんばっていきましょう。

 

新たなサイクリング聖地を夢見るゆめしま海道。今まさにスポットライトが当たり始めているこの道を、一緒に盛り上げていきましょう!

 

では。

 

 

TRIAL RALLY Rd.10 御嶽 開催記

❏ 山岳信仰の追走

山だ。
旅路から山を、幾度も見てきた。
名を知らずも、目を留めてきた。
我々は山を、標と覚えただろう。

山は。
山は風雲を生み、雨をもたらす。
山は雨を集め川を生み里へ注ぐ。
我々は山を、恵と認めただろう。

山よ。
我々はみな山に生かされている。
生かされた御霊は山へ還るもの。
我々は山を神仏と捉えただろう。

皆よ。
文明に立つ今、私は知りたい。
山への畏怖を。山への崇拝を。

山よ。
我々の国には、なにがあるのか。
我々の祖先は、なにを見たのか。
我々の原点を、我々は見に行く。

還ろう。御嶽へ。

 

 

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TRIAL RALLY Rd.10 御嶽

❏ 山岳信仰の追走

山だ。
旅路から山を、幾度も見てきた。
名を知らずも、目を留めてきた。
我々は山を、標と覚えただろう。

山は。
山は風雲を生み、雨をもたらす。
山は雨を集め川を生み里へ注ぐ。
我々は山を、恵と認めただろう。

山よ。
我々はみな山に生かされている。
生かされた御霊は山へ還るもの。
我々は山を神仏と捉えただろう。

皆よ。
文明に立つ今、私は知りたい。
山への畏怖を。
山への崇拝を。

山よ。
我々の国には、なにがあるのか。
我々の祖先は、なにを見たのか。
我々の原点を、我々は見に行く。

還ろう。御嶽へ。

 

 

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