こんにちは。けーごです。
コマ練Classic 2021に参加しました。
本来であればTBI 2021後の凱旋でしたが、TBI 2021は9月延期になりました。ということで、今回のコマ練の意識は、イベントではなく練習会として参加しました。コマ図練習会なんだから練習会のままでしょ、と言われればそれまでですが...
TBI延期を契機に、装備を補填しました。
・IMS ビッグタンク 3.5ガロン
・B&B バッシュプレート
・N-system ラリーコンピュータ
「TBIでは、山中で給油1時間待ちがざらにある」と教えていただきました。給油を前に進む手段に変えるのはメリットなので導入しました。他は、前へ進む武器というよりも、自分を安心させる装備として導入しています。
また、いいパフォーマンスをするためにはどうすればいいかも、延期をきっかけにメンタリティも整理してみました。空手や剣道の考え方を学んでいくと、平常心の重要さに気づきました。まあ、今更なんですが...
F1 2021でハミルトンとタイトルを争っているフェルスタッペンのインタビューを見ても、"Setback, relax and do your things on the track."と述べていますし、平常心・一貫性がいかに欠かせないかが伺えます。ということで、平常心で走ることを心がけました。
TBI 2021では、500kmが2日あります。遅ければ深夜になります。そこで、平均速度を設定して走行し、結果とどれだけずれるのか確認することにしました。
目標平均速度:35km/h
500kmの日で7:00スタートしたら、21:15に帰着できます。四国の知らない山中で達成したいのなら、おぼろげな土地勘のある奥三河では達成できなきゃいけません。平常心でどこまで走れるのか、一種腕試しのコマ練として臨みました。
7月3日
06:00 愛知県小牧市
前日から、開催エリア周辺で大雨が降りました。高速道路も、新名神・伊勢湾岸・東名・新東名が通行止め。翌朝まで続きました。ルートクリアの確認でスタッフ試走が早朝から実施されることに。それに伴い、受付時間が延長になりました。
高速の代わりに、山中の国道で移動するとあらゆるところが洗い越し。幸いにも通行止めがなく、8時には着きました。
朝食を食べていると雨は止み、大雨が嘘のような晴れに。さすがに奇跡だと思いました。
嬉しさと驚きの反面、強烈な蒸し暑さにうなされる一日になりそうです。袖から入る風で涼しくならんかな。
タンデムスタイルさんが取材にいらっしゃり、数ある参加者からぼくを取り上げていただくことになりました。いや、タンデムスタイルよ!?生きてるといろんなことあるね...
10:00 スタート
2時間遅れでスタート。
スタッフに撮っていただいていました。なかなかやばい目でした。
ナイアガラの滝がありました。カナダ近いな!
普段はせせらぎの気持ちいいこの川もアマゾンに。熱帯に移動してたから蒸し暑かったのか。
砂防ダムが大号泣。野々村議員も引くわ。
今回は撮影スタッフが多く、至るところで撮影していただきました!ちゃんと走ってる自分を見るのは新鮮ですね。
いつものダムも全開で放水中。自然に立ち向かう人工物の凄さよ。
鬱蒼とした、ネチネチと走る奥三河の林道。異様にフカフカな道、ヌタ、沢、流水痕と、やりたい放題でした。代わりに、浮き砂利や腐葉がなかったので、ほとんど走りやすかったです。これがベスコンか!
標高差が小さいからこそできる葉脈のような林道網が、奥三河・コマ練の魅力です。
さて、ここまで120kmで3時間半。平均速度35km/h。舗装路が洗い越し・葉だらけでしたが、TRIAL RALLYの試走もこんな感じなので特に焦りはしませんでした。
ほぼ最後尾スタートで、進むほど林道のタイヤ跡が減っていく。CP1手前では、5本しかありませんでした。先頭グループでCP1まで着くかな、というあと5kmのところ。林道で参加者が手を振っている。
「崖落ち車両を助けてもらえませんか?」
「手伝います。ロープあります」
SSERレギュレーションで10mロープ携行が規定されており、今日も積んでいます。耐荷重200kgのクライミングロープならなんとかなるでしょう。タイミングよくスークさんが参上し、スリングベルトと滑車でサクサク準備。10人ぐらいでお祭りしました。
ラリーは、選手のみしか相互に援助できません。自己完結が前提なので、こうしたお祭りはラッキーです。ミスコースして起こせなくなったら何も宛てにできません。他者へは共闘共存の精神で接しつつも、自分が困った場合は自分で解決できるようにしておかなきゃな、と反省しました。
14:30 CP1
ロープがうまく仕舞えず手こずってしまいました。サルベージ用バッグを作ったほうが良さそうですね。装備面の課題ができてよかったです。再出発に遅れてしまったので、CP2までに挽回したいところ。
16:00 CP2
いつものプリンです。15時で閉まるのですが、今日は特別に延長していただいてました。いつもありがとうございます。
このプリンのおいしさが半端じゃない。
CP2からは林道1本抜けて下るだけ。足首グリップを覚えてから、タイヤの変形・サスペンションの運動を正確に把握できるようになりました。最近は腕の使い方を探っているところです。写真では、もっと肘を張ったほうが良さそうですね。またモトクロスコースで練習してみよう。
いつもは穏やかなここも、階段に全部噴水を施工したスペイン広場みたいになっていました。ローマもえらいことになってるのね~
17:30 フィニッシュ
無転倒で完走!平均速度27km/h。プリンは絶対に食べたかったので仕方ありません。ただ、TBIでこんな呑気にしていると0時を過ぎるので、本番は気を緩めすぎずに走りたいですね。
「思い出せ!あの濃密な奥三河を!」
今回のテーマです。初めて本物のコマ図に触れたのが3年前のコマ練Classic。250kmの奥三河は濃厚で、難しい世界だ、と感じたのを覚えています。当時の自分には信じられないほど凸凹の坂に躓きました。コマ練で粗相をしないよう、装備を揃えていくうちにラリーに傾倒してきました。
あの頃怖がった道も、なんとも思わない。あの頃気の遠くなった距離も、なんとも思わない。でも、あの頃夢中になった景色は、変わらずにある。コマ図練習会で鍛え、日本最高峰のラリーに繋げる。いいコマ練でした。
スタッフの皆さん、前日・早朝から大変にお疲れ様でした。天気にも恵まれ、参加者としては非常に楽しめました。裏のご苦労は凄まじいものだったと思います。次回はディレクターとしてお世話になります。粗相のないよう、がんばります。
では。