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宗谷縦走

こんばんは。けーごです。

 

日本縦断しました。

 

ここ数年、SSTRに着想した旅をしました。その中で、2020年挑戦の自転車による本州横断紀行 ALPS500 では、日本の大きさを知る5日間を過ごしました。

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583kmかけてたどり着いた千里浜は、何よりも特別でした。日本の大きさ、旅の楽しさ、身体の苦しさ。あらゆる感情がこみ上げ、喜びたくても涙が止まらない。同時に、これ以上素晴らしい自転車旅はもうできないと確信した旅でもありました。

 

やはり、今夏の自転車旅を思案し始めると、どうも決まらない。「紀伊半島縦断」「安房峠リベンジ」「自転車版SSTR」。決め手のシナリオが思いつかない。それほどに素晴らしかったALPS500。ふと、日本の大きさを知る旅を振り返る中で、ひとつ思うことがありました。

言うて、本州じゃない?

たしかに、日本の大きさを知った旅とは言えど、所詮は本州横断。日本は斜めに大きく、その大きさを語るには十分ではありません。

なら、日本縦断?

すぐに、サイクリスト高岡さん達成の自転車日本縦断ギネス記録を思い出しました。佐多岬→宗谷岬を6日13時間28分で走破した大記録。でも、ぼくの脚ではお盆休みに到底収まりません。収めるなら車かバイク。バイクはTBIを控えている。次第に旅のコンセプトが見えてきました。

"グランツーリスモ"

知らない場所、知らない道を通して、日本の大きさを知る。経験のない距離を駆け抜けて、一路宗谷岬を目指す。アーバンスポーツクーペによる、日本縦断グランツーリスモ。知ろう。走ろう。宗谷縦走。

 

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❏ 宗谷縦走

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行路:佐多岬→山陰・甲信越・三陸→宗谷岬
日程:2泊5日
距離:3500km
 

知らない日本を知りたい。これまでの未踏の都道府県は、島根県・沖縄県でした。他は少なくとも道の駅を訪問しています。そこで、今回は島根県含め興味のあるスポットを巡りつつ北上する行路にしました。ルートは山・川・湖・海を満遍なく走り、山紫水明の日本を感じられる構成にしました。

知らない日本を走りたい。日本縦断は、時間をかければどの移動手段でも達成可能です。しかし、長期行程ではモチベーションの維持が難しい。そこで、日本の大きさを実感するには、走れど走れどたどり着かない体験が適していると考え、5日に分けた1日700kmペースの行程にしました。TBIに向けて距離・体力・時間管理の能力を養うにもいいかもしれません。

 

 

DAY 0 8/5-6

愛知県犬山市→鹿児島県南大隅町 1258.3km

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8/5 22:30 愛知県大口町

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定時ダッシュして、準備した荷物を積みます。今回は、従来の旅では持ち運べなかったプロ用三脚、ラリー携行品一式、インバータ、PCなど、積めるものは積んでおくスタイルです。車両側の準備では、タイヤ交換(レグノ)、オイル交換(ワコーズ)、ナビ装着、ECU書換え、コンプレッサー交換を実施しました。皮むきも終わらせ、レグノとECUにも慣れました。

明朝に九州入りしたいので、夜通し走ります。ご安全に!

 

8/6 07:00 山陽道 宮島SA

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鈴鹿・宝塚・宮島で仮眠。宮島は朝7時。厳島が見えます。軽食を摂って、一路西へ。

朝はいつも素晴らしい。稜線が浮かび、空が色づき、山が映える。ミラーに映る朝焼けと眼前の夜明けに挟まれながら駆ける山陽道は、待ち受ける旅の素晴らしさを予感させるような、気分の高揚するひとときでした。

 

10:00 町家かふぇ かまくら

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iOS向けラリーコンピュータアプリ T2RC の開発者 T2さんと福岡でお会いしました。何年もTwitterでお世話になっていますが、お会いするのは初めてです。今日はビートでお越しいただきました!ビート小さい!

T2RC

T2RC

  • TETSUSHI YAMAGUCHI
  • ナビゲーション
  • ¥1,600

 

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お店は和風カフェで、わらび餅をいただきました。めちゃくちゃうまい!開店と同時で、ぼくらしかいませんでした。ラリーの話で盛り上がるうちにお開き。もっともっとたくさん食べながら、ゆっくりお話したかったです。しかし、今日は17時までに佐多岬に着かなければなりません。T2さん、ありがとうございました!またお会いしましょう(^^)

 

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太宰府JCT手前で故障車渋滞。ハマっているうちにオドメーターが10万kmを突破しました。おめでとう!

 

16:00 道の駅 根占

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本土最南端の道の駅 根占まで来ました。今日は開聞岳がよく見えます。

これまで、指宿と志布志からしか根占入りしたことなく、鹿児島からの距離は知りませんでした。鹿児島空港でそろそろ50kmと思いきや、佐多岬まで130kmあってびっくり。根占まで来てあと1時間なら間に合いそうです。

 

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南国にもCR-Zは似合いますね。

 

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海水浴も楽しまれており、微笑ましい光景でした。さあ、佐多岬へ向かおう。

 

16:45 佐多岬

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間に合いました。土産物を買って、最南端到達証明書をもらって、DAY 0の目標達成!

 

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佐多岬はいつ来てもいいですね。3回来ても感動します。

ただいま。また世話になるぞ。

 

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佐多岬展望台のすぐ近くに、北緯31°のモニュメントがあります。旅立ちの記念写真を撮りに立ち寄ったとき、1台のクロスカブが。北海道の学生で、日本を周遊しながら佐多岬へたどり着いたようです。驚くことに、お互いの実家が3kmほどしか離れていませんでした。

一人旅では、旅路を通して、景色・感情のすべてを受け止める。過程のある旅だからこそ得られる経験がある。苦しみ・喜び、すべてが自分の糧に、そして深みになる。自分のために旅をしよう。と、一人旅同士の思いを共有して、お互いの写真を撮り、別れました。

おじさんくさく語ってしまいましたが、どうか泣ける旅になりますように。ご安全に!

 

20:00 ネッピー館

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夕食と温泉を求めて根占まで戻ります。カンパチおいしさが身に染みる往復80km、ごちそうさまでした!

 

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佐多岬17時目標の最大の理由は、絵葉書を買うためでした。友人に北上を示唆する絵葉書を送り、宗谷岬からその感想を伝える遊びをしたかったのです。

温泉の休憩室には、オリンピック 女子レスリングの中継が。向田選手の金メダルの瞬間を見ながら手紙を書いたこの日、佐多岬36℃、宗谷岬33℃。暑いオチかな~

 

佐多岬へ戻り、セカンドシートを倒して拡げたトランクに上体寝かせて夜を過ごします。怒涛の1200kmの疲れで、すぐに寝てしまいました。

 

DAY 1 8/7

鹿児島県南大隅町→島根県益田市 739.1km

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05:30 佐多岬

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旅立ちの朝は、雨の佐多岬。岬の展望台までもう一度行き、挨拶して北上しました。いってきます。北へ。

 

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この日、日本付近には3つの台風がいました。台風とランデブーの旅になりそうです。


11:20 あそ望の郷くぎの

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鹿児島空港から近い溝辺PAで鹿児島土産を買い、南阿蘇まで来ました。以前、大学院修了ツーリング 筑紫巡走 で訪れて以来です。阿蘇へは今回含めて3回訪問しましたが、初めて晴れました。阿蘇山の山頂すべてを見れて嬉しいです。でかい!

 

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阿蘇山を大回りするようにミルクロードを走ります。青々しい高原に浮かぶ入道雲。真夏らしくないようで真夏らしい、独特の景色でした。素晴らしい。

 

13:30 大観峰

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3度目の正直、大観峰へやってきました。今日こそ阿蘇をここから拝みたい!

 

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阿蘇はカルデラと中央火口丘で構成された台地で、巨大な火山が噴火してできたクレーター状の地形の中央に火山ができた土地です。大観峰の看板曰く、九州に降り積もった阿蘇山の火山灰はビル5階分だとか(約15m)。阿蘇の溶岩は九州をひとつの島に繋げたと言われていますが、このカルデラの外輪を見れば納得します。

阿蘇の由来は、阿蘇山の山神アソツヒコ・アソツヒメから。ここからアソが火山を指し、浅間に繋がっていると思われます。さすが火の国。

 

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カルデラ外輪に目をやると、九重山、祖母山が見えます。ともに雲に隠れてしまいました。また来るときには三座一度に見たいですね。晴れた大観峰は、想像をはるかに超える規模の景色でした。

九州は、どの道を通っても火山の存在を思わせます。雲仙はもちろんですが、阿蘇が際立ちます。九州を横切れば阿蘇へ向かう裾野を通りますし、海側を通れば阿蘇・九重・祖母のどれかは見えます。阿蘇の溶岩による起伏に富んだ地形はそこら中にあり、裾野の地名のひとつには波野とまであります。偉大な島です。次は鉄道・レンタカーで阿蘇に来てみたいですね。

さて、九州のメインを終えて、北上します。九重から九州横断道路に乗り、小郡まで突貫で走ります。


18:00 道の駅 長門峡

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小郡から国道9号を上ると長門峡に。道の駅には腕木式信号機が展示されていました。山口側の国道9号は、一級国道版の天城越えのようです。程よい勾配とカーブが続く気持ちのいい国道でした。

 

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山口・島根の県境に近い徳佐という町では山霧が出ていました。こちらでは夕方に雨があったのでしょう。アブラゼミを聞いて涼む一時。津和野を下りて、益田を目指しました。

 

20:00 瑞穂イン石見益田

島根県益田市で一泊。益田駅が近く、スーパーまつかぜの運転を終えたキハ187系が見えたりと、気分の上がる宿でした。部屋はA寝台ほどの大きさでしたが、ちょうどいいです。夕食を食べ、洗濯を済ませ、すぐに寝ました。

 

DAY 2 8/8

島根県益田市→滋賀県多賀町 609.4km

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07:30 瑞穂イン石見益田

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のんびりし過ぎました。朝食を摂り、コーヒーを確保して、ひたすら国道9号で東へ向かいます。2日目は、山陰で訪れたかった出雲大社と鳥取砂丘に寄り道します。

 

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山陰側の国道9号は、三陸の国道45号のようで、港町を繋ぎながら少し山手を通ります。半分以上は高規格道路の山陰道が並走しており、出雲まで快走の140kmでした。

 

11:00 出雲大社

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初めての出雲大社。伊勢、熊野とはまた規模が違います。旧国全体が神宮のためにある伊勢とも、山間に構える熊野とも違う、街ひとつが大社のためにある出雲では、社格の高さを感じやすく思います。

 

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 大きなしめ縄はありませんでした。お守りをいただいて、旅路をともにします。

 

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社格の高い神社といえば、大きな石鳥居。出雲にもありました。

今日も昼食は摂れないので、旅先の楽しみのひとつである餅菓子を買って道中つまみます。出雲ではぜんざい餅があるそうで。出雲では旧暦10月を神在月と呼びますが、この期間のお祭りで振る舞われた神在餅の名前が転じてぜんざい発祥となったとか。今回食べたぜんざい餅は、神在餅とは別です。太宰府の梅ヶ枝餅を柔らかくしたような餅菓子でした。出雲も出てすぐ、宍道湖でなくなりました。

出雲ぜんざい、新名物ぜんざい餅の購入・通販・お取り寄せ。お土産に

 

12:30 宍道湖

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日本でも7番目に大きな宍道湖。隣の中海は5番目だそうです。身も蓋もない感想ですが、ミニ琵琶湖でした。比叡・比良と琵琶湖を縮小したら宍道湖かな~

 

14:40 鳥取砂丘

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鳥取砂丘まで来ました。でかい。ダカールでよく見る、砂漠のデューンを連想しました。

 

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望遠で抜いても壁です。砂の安息角があるから実際はそこまできつくないのでは?と登ってみました。

 

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きっつい。なんこれ。でも稜線から望む日本海は素晴らしい。

 

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高低差90mだとか。人がゴマ粒に見えます。

 

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鳥取砂丘は、千代川によって流された花崗岩の砂の堆積と内陸への風によって形成されてきたそうです。たしかに、斜度は綺麗に安息角のように見えます。実際は踏んで登れるので安息角より小さいですが。

 

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この日、砂丘上の気温は43℃。まるで日本ではないような光景への興奮も相まって、身体が火照りました。

 

18:00 伊丹空港

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伊丹空港で夕食。街よりも人が少なくて安心します。大阪らしく、お好み焼きをいただきました。大学の後輩に挨拶をして、名神を上ります。多賀SA併設の温泉で汗を流し、仮眠を摂りました。

 

DAY 3 8/9

滋賀県多賀町→宮城県仙台市 827.1km

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01:30 名神高速 多賀SA

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雨音で起きました。今日は晴れなさそうです。晴れていれば安曇野で朝焼けの穂高を見たかった。この雨では穂高どころではありません。

中央道で眠気が増して、恵那峡SAで再び仮眠。起きて7時30分。3日目は多賀→日光→仙台の行程。当初の予定では、安曇野~日光を下道で走るつもりでした。雨だし、寝すぎたし、関越道 沼田ICまで走りきっちゃおう。

岡谷まで、ハイドロプレーニングが起こるギリギリの雨量でした。何度かフロントの感覚が薄れる瞬間があり、ダンプコンデションの走り方を学べました。

 

12:00 道の駅 尾瀬かたしな

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尾瀬の入口、片品へ来ました。あいにくの景色ですが、これまで見てきた山間の景色とは全く異なりました。

今までの旅で訪れた十津川・安曇野・富良野などは山に囲まれた町ではありますが、いずれも山脈・山塊など山の区切りを想像できました。十津川で言えば大峰山、安曇野なら北アルプス、富良野なら十勝岳。山岳信仰の根付きを感じられる、百名山の麓でした。

しかし、片品には四方に百名山があり、その山塊の終わりを想像できない。延々と広がる山々の深さを彷彿とさせる景色に驚きました。日本地図を見ても、赤城から会津まで高山が続き、鉄道どころか国道すらまともに通っていない。日本で最も山深いのは、尾瀬なのかもしれません。

非常に興味が湧きました。尾瀬、歩いてみたいですね。また来よう。

 

14:00 中禅寺湖・華厳の滝

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栃木の有する屈指の百名山、男体山に広がる中禅寺湖に来ました。でかい!さぞ紅葉は素晴らしいでしょうね。男体山は、中禅寺湖と華厳の滝を生みました。では、華厳の滝はというと

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でかい。落差97m、毎秒3t。轟音が響き、圧倒されます。現実とは思えない光景でした。

2万年前に形成されて以降、浸食で800m上流へ移動しているとか。地質の柔らかさもあるでしょうが、その浸食も納得する迫力です。

 

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岩盤にエレベータと地下道を掘った華厳滝エレベーターに乗って、下から見上げます。もう雨霧と滝で視界が白いのなんの。時間を忘れて見惚れてしまいました。

掟破りの地元走りってどこのコーナーだろう、どこのヘアピンもそんな走り方したらショートカットというよりただの事故だよな~と思いながらいろは坂を下りました。一方通行なので、レーシングラインを描きながらゆっくりと道を楽しめて満足です。

 

15:30 東照宮

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日光来たなら東照宮。家康の一周忌で完成し、二十一周忌で大改装して今に至るとか。遺言で日光に祀られたのは知っていましたが、日光が関東の宗教拠点だったからとは知りませんでした。国土の平和の守り神として自分を祀れ、という遺言も驚きますが、体現する東照宮の大きさにも驚きます。

 

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三猿発見!思いの外かわいい。

 

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雨でありながら、そのきらびやかな社殿に圧倒されます。晴れていたらもはや眩しさすら感じるかもしれませんね。

参拝して、給油して、宿のある仙台へ向けて疾走しました。

 

18:30 仙台駅

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1時に彦根、18時に仙台。本州で考えるとその距離感覚に引きます。今晩は仙台駅すぐ近くの宿に泊まります。

 

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北大写真部の後輩と変わったピザ屋さんに来ました。滑車に吊り下げられた台に載ってピザが上階へ来るという、次にどのメニューが来るのかわくわくするお店でした。毎度旅先では楽しいひとときをありがとう、また会おう(^^)

 

DAY 4 8/10

宮城県仙台市→青森県青森市 712.1km

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08:30 姉吉キャンプ場

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5時に仙台を発ち、朝方車の少ない東北道・三陸道を駆けて陸中山田へ。ここは、山田からさらに海岸沿いへ進んだ姉吉という港です。集落はなく、漁船だけがあります。

本州最東端 魹ヶ崎(とどがさき)が付近にあり、この姉吉から徒歩で進むのが最速の到達手段です。これまで、毘沙ノ鼻(最西端)、潮岬(最南端)を踏破してきました。魹ヶ崎(最東端)、大間崎(最北端)は東北にあります。4日目はこの2箇所を踏破して、函館入りを目指します。

 

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登山靴に履き替えて、小道を歩きます。入江の津波はどこも高く、姉吉も28mまで到達していました。

姉吉では、明治・昭和の三陸地震を通して集落が壊滅的な被害を機に集落を600m奥へ移転させていたため、震災時の住居・住人への被害はなかったそうです。それでも、この高さまで津波が来た恐ろしさは変わりません。

http://www.thr.mlit.go.jp/road/sekihijouhou/archive/karute/iwate077.pdf

 

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沢を2回渡ると視界が明るくなってきました。もうすぐ岬でしょう。 

 

09:45 魹ヶ埼

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灯台へ着きました。灯台が無人化されるまではここに家があったそうです。山田まで20kmありますが、どうやって生活していたのか...

 

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波は轟音激しく打ち付け、そのしぶきを岬へ散らします。灯台から人工物や島は一切見えず、視界は静かです。静かな視界に激しい波音。これまで訪れた岬の中でも、最も最果てを感じさせます。三陸も奥深い。

 

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滅多に来れない場所、自分の足跡を残すべく記しました。皆さん到達への達成感が大きいようです。大間へそのまま北上する方も多く、似た者同士やな、と笑いました。

雨脚が酷くなってきました。1時間かけて車へ戻ります。

 

11:45 道の駅みやこ

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道の駅みやこでは、本州最東端訪問証明書をいただけます。これで本州は大間のみ。ほくほくでお土産を自宅に贈り、海鮮丼をいただきます。もう何食べてもおいしい、ご飯が足りない!まともに昼食を食べたのはこの旅で初めてで満足!ごちそうさまでした!また来ます。

宮古を出発したのは12時30分。ここから大間までひたすら走ります。満腹の眠気も酷く、頬を叩きながら北上を続けてようやく下北半島の付け根 野辺地に着いたのは15時30分。大間まで120kmあります。大隅半島も下北半島も、地図で見る3倍大きい。宇都宮を過ぎて以来、日本が膨張していきます。東北の大きさは知っていましたが、下北半島は輪にかけて大きい。

18時までに大間崎へ着けば最北端到達証明書をもらえるのですが、かなり厳しい。急ぎたい一方、ここは豪雨の被害が大きく、むつと大間を最短で結ぶ国道279号の橋が今朝崩落しました。情報は昼に把握していたので迂回の県道を走りますが、どうも様子がおかしい。

 

17:00 青森県むつ市

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電柱はなぎ倒され、歩道は崩落し、濁流の洗い越しと、路面を覆うヌタ。ただ事ではないことを悟ります。

 

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だめだ。地元の方も、えらいことになったと嘆いてみえました。大間はまたの宿題。

疲れの溜まってきた道中、相当リスクのあった大間経由から一転、余裕のある青森入りになりました。大間はまた新たな旅を思いついたときに訪れましょう。

 

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四輪のオフロード走法のように、コーナー手前から操舵して姿勢を作って曲げていかないと走れないような路面でした。日頃のジムニーのおかげで走りはなんともありませんが、汚れ具合からも酷い路面だったことは伺えます。洗車用具もありますが洗う余裕はないので、このまま走破を目指しましょう。

 

21:00 青森港

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青森駅近くの温泉で汗を流して乗船します。県境もあとひとつ。北へ。

 

DAY 5 8/11

青森県青森市→北海道稚内市 638.8km

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02:00 函館港

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4時間の航路は一瞬で過ぎ、函館へ着きました。本当に自走で北海道へ来てしまった。それも佐多岬から4日で。4日で本当に来れるんだ、あそこまで走らないと4日で来れないんだ。連日怒涛の行路で振り返る間もありませんでしたが「ようこそ北海道へ」と見れば、その実感が湧きつつありました。北へ。

 

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函館からは国道5号。大沼、森、八雲、長万部と、特急の停まる町を駆け抜けます。水平線が白み始める頃、国道は羊蹄山へ向けて噴火湾を離れます。黒松内で夜明けを迎え、蘭越で一休み。カツゲンひとくち飲んだら寝てしまいました。睡眠薬?北へ。

 

06:45 道の駅ニセコビュープラザ

f:id:centuryride0608:20210814212324j:plain4回目の渡道ですが、未だに羊蹄山を見れません。百名山を見る旅も難しいですね。

 

07:45 余市蒸溜所

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ニッカ余市蒸溜所へ。初めて北海道へ来たときに最初に訪れました。懐かしい。

 

08:30 小樽運河

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小樽から留萌までは高速に乗るので、小樽へもう少し寄り道。ここは手宮線跡にある総合博物館です。今度は中にも入りたいですね。

 

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駐車場へ停めて、少しだけ観光します。お約束のこの写真も撮って散策。人が少なくて快適です。

 

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運河プラザへ寄り道します。ここには、サカナクションの山口一郎さんの出身にちなんだ展示ブースがあります。一郎さんの幼少期の写真、通園バッグなど、お宝ばかりで見入ってしまいました。

この旅の道中、2020年8月に公演したオンラインライブ SAKANAQUARIUM 光 ONLINE のDVDをずっと再生していました。生配信でありながら映像・照明・音響の演出が傑出していた、オンラインライブの金字塔と言える素晴らしいライブでした。配信ならではの映像作品としてライブを作り上げる挑戦の姿勢は、何度再生しても刺激を受けますし、学びがありました。曲ひとつひとつにも影響を受けます。大変な時代ではありますが、この時代だからこそ生まれたライブであり、同じ時代にいられることを幸せに思います。

名残惜しいですが、進みます。北へ。


 

11:45 道の駅るもい

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200km弱走って休憩します。天塩随一の良港として栄えたこの町は、稚内に次ぐ町の規模に感じます。

 

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道の駅付近には留萌本線の廃線跡があります。左側は増毛方面の橋梁でしょうが、右側は1987年廃線の羽幌線の橋梁でしょうか。深川留萌自動車道が開通して以降、留萌本線の役割は減少しており、留萌本線自身の廃線も議論されているところです。今はこうして営業と廃線の境界を目の当たりにできる貴重な時期かもしれませんね。

 

 

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北海道へ来たのでセイコーマートで食事。ホットシェフは命綱ですね。

 

14:45 オトンルイ風力発電所

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天塩の北部、オトンルイです。風力発電所の解体が決定しているので、稼働中の貴重な時期に来ました。バイクで来たときは暴風で走ることに精一杯でしたので、ゆっくり見れてよかったです。

 

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佐多岬からずっと、片手に海があれば片手に山がある、あるいは山あいを縫う景色をともにしてきました。オロロンラインを駆け上がると次第に山が低くなり、空が広がります。

ここはサロベツ原野、宗谷丘陵の麓に広がる湿原です。サロベツが最果ての合図となり、いよいよ宗谷縦走のゴールが見えてきました。夕方には完走できそうでしたので、利尻岳を見ようと砂浜へ下りて寄り道することにしました。

 

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あ。

 

携行品からあらゆる装備と手段を使いました。無理でした。1時間やってもだめでしたので、JAFを待ちます。ジムニーのノリでは無理ですね。アホやな~

 

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しかし、山頂にかかっていた雲は奮闘の間に晴れ、空は紅く染まり始めていました。間違いなく、このスタックがなければこれほど美しい利尻を拝むことはできませんでした。恥ずかしいですがいいオチです。まだ若いね。

まだあと30km以上あります。北へ。

 

18:35 宗谷岬

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着いた...

 

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CR-Zは、素晴らしいツーリングカーでした。この車でなければ宗谷縦走を達成できなかったと断言できます。必要十分のパワーとボディ、しなやかな足回り、コックピット型のインパネ、車中泊できる居住性、すべてが自分の求めるツーリング性能を満足し、旅を支えてくれました。

本当に、よくがんばってくれました。

 

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宗谷縦走 本走

走行距離:3526.5km
所要時間:4日12時間
消費燃料:219.0L
平均燃費:16.1km/L

 

21:00 ドーミーイン稚内

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稚内まで戻って投宿。セイコーマートにここでもお世話になります。

 

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絵葉書を買うつもりだった宗谷岬の土産屋 柏屋には間に合わず。ホテルに到着証明書があったので、これを友人に送りました。

夕方の宗谷岬は12℃。もはや寒かった。届いた友人はみな笑ってくれて、いいオチになりました。

 

旅の本番を終えてほっとするのもつかの間。6日目は10時札幌、17時函館の日程です。午前3時起きで、これまでで最も早く起きる必要があります。荷物まとめたら寝てしまいました。

 

DAY 6 8/12

北海道稚内市→青森県青森市 696.3km

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06:30 北海道稚内市

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大寝坊。計算上は10時札幌に間に合うので、無休憩で向かいます。今日も利尻は凛々しい。さらば、次は登ろう。

 

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オロロンラインを駆け下りながら、何度も利尻を振り返ります。左右に大きく広げた利尻の裾は、その高い頂とともに次第に小さく、霞んでいく。1番目の日本百名山に選ばれたこの山の項の締めにも、利尻島から稚内へ向かう船からの情景の変化が記されています。

今回見れなかった百名山も多くありましたが、愛してやまない利尻をこの上ない天気で最後まで拝めたことは、精算しても余りあるほど素晴らしい思い出です。幸せでした。

 

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佐多岬では北緯31°で、宗谷岬では北緯45°です。北に1580km、日本は斜めに大きかった。

 

10:00 北海道札幌市

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クルーズコントロールを駆使して燃料を労りながら予定通り10時札幌に着きました。北大写真部の同期に挨拶しました。写真研究会に所属した学生時代、北海道と京都の街の良さを写真に表現して交流する合同写真展「華」を開催しました。この運営でお世話になったメンバーはぼくの財産です。短い時間ながらありがとう、また会おう!(^^)

 

12:30 北海道苫小牧市

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苫小牧へ進み、アイコンを描いてくれた友人に挨拶。北海道のスープカレーが大好きなので食べれて嬉しいです。バタバタした中ありがとう、また会おう(^^)

 

16:50 函館港

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無事に函館に間に合いました。函館ローカルのハンバーガーチェーン ラッキーピエロ でテイクアウトして、フェリーでいただきました。久しぶりのラッピ、おいしかった!

フェリーでは北海道で買えなかった土産物を買い、仮眠を取りました。今日はよく食べ、よく走り、よく休む、メリハリの一日。時間の制約がある予定はすべて終えたので、あとは帰るだけです。

函館ラッキーピエロ

 

DAY 7 8/13

青森県青森市→愛知県犬山市 931.9km

06:30 東横イン 新青森駅

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新青森駅前からおはようございます。始発の新幹線を見送り、最終7日目です。本州は雨のよう。また中央道で豪雨かもしれません。

 

11:30 道の駅 鳥海

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920kmを3スティントに分けると、最初の休憩は鳥海になりました。鳥海山メロンパンがかわいい。

その次は姨捨で休憩。中津川~恵那が豪雨による事故通行止めでしたので、東濃の土地勘を活かして最小限の迂回で渋滞せず走れました。路面はこの旅で最もひどく、グリップを常に探り続けて神経をすり減らすコンデションでした。翌日、中央道は土砂崩れしました。

 

19:30 愛知県犬山市

無事に帰宅。ああ、走った。無事故無違反でほっとしました。

 

 

 

宗谷縦走 総合

走行距離:6413.0km
所要時間:7日21時間
消費燃料:376.6L
平均燃費:17.0km/L

 

 

日本は、大きい。

これまでの様々な周遊ツーリングからその大きさを少しはわかっているつもりでいました。全く異なりました。午前300km、午後400kmを何日も繰り返す力走をしてもなお、北に行くほど県境が遠くなる。途方もない。

山も、川も、湖も、海も、どこも違う。国道の番号が異なるからではなく、固有の雰囲気がある。地図からは読み取れません。走れば走るほど、日本のこと全然知らないんだ、と痛感させられました。まさしく無知の知。

一方で、興味の湧くエリアも多く見つけました。特に、因美と尾瀬。この先、深堀りする旅ではぜひ行きたい。まだ見ぬ百名山も半数以上あります。街道から見えないなら山から見る。平面移動から空間移動の遊びへ拡げ、さらに日本の大きさを知るのもいいですね。

 

グランツール(自転車)、グランツーリスモ(自動車)と旅をして、次はグランドレイド。知らない日本を探す旅は、これからも続きます。

 

では。