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SOUTHERN 24 RALLY

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こんばんは。けーごです。

 

SOUTHERN 24 RALLYに出場しました。自分なりの叡智を結集させ、執念で完走しました。ラリーの真髄を垣間見た気がします。

 

 

Facebookのタイムラインを見ていると、SSTRからの投稿がありました。

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www.round4poles.com

 

「僕は現地で待っています」

この一言だけで、ぼくはエントリーしました。病的なまでに風間親子に憧れている自分に笑えます。

 

THE ROUND 4 POLESは、文字通り4極巡りです。このシリーズは、日本本土四端を北海道と九州に分け、北海道でNOTHERN RALLY,九州でSOUTHERN RALLYを開催しています。

SOUTHERN RALLYは、ふたつのラリーに分かれています。どちらか・両方に参加できます。

ひとつ目は、Southernmost Rallyです。これは、自宅から佐多岬までをめぐるツーリングラリーです。9月7日以降に出発し、9月14日までに佐多岬へ到着すれば何でも良いルールです。SSTRのような指定道の駅があり、道の駅・SA等を寄るとポイントが加算されるシステムになっています。

ふたつ目は、Southern 24 Rallyです。これは、佐多岬から神崎鼻までを24時間以内に走り切るツーリングラリーです。ルート(フェリー・中央・4極)に応じてWay Pointが設定され、WPをすべて通過しないと完走扱いにならない本格的なルールになっています。公式では九州4極を行かせたそうな雰囲気でした。

 

山紫水明の日本4極を巡るラリー、24時間で九州4極か...面白い、出よう!

 

佐多岬→鶴御崎→門司港→神崎鼻を測距すると、780km。どえらいあるな。高速道路を使えば完走できるのは当たり前。高速道路は最後の手段。下道こそツーリングラリーだろう(過激派)

www.google.com

 

 

LIAISON

愛知県犬山市→鹿児島県南大隅町 308.4 km

フェリーさんふらわあで佐多岬まで移動しました。

 

9月13日 16:30 大阪南港

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年休をもぎ取り、洗車・整備してから大阪へ向かいました。Grraduation SSTRで破壊したパニアケースの蓋が高速道路の走行中にまた開くトラブルがありましたが、定刻に大阪南港へ着きました。

フェリーでは、九州の旧友に会うべくツーリングに出かける66歳のライダーと出会いました。しこたま飲み、しこたま語り、しこたま酔いました。熱帯低気圧のせいか、外洋は荒れていました。

 

9月14日 09:30 志布志港

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Southernmost Rallyに参戦中であろうゼッケンをつけたライダーが大勢いました。お知り合いなのか、皆さんで集合写真を撮っていました。大型ばっかやな~と思っているとXL250R PARIS-DAKARが!大先輩だ...

 

10:30 道の駅 くにの松原おおさき

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筑紫巡走で寄っていなかった道の駅へ。スタンプを押して出ようとしたら小雨が降ってきました。観光案内所の方と話して雨をやり過ごし、落ち着いた頃にカッパを着て出発。この小雨で済んでほしい。

 

12:00 鹿屋市鉄道記念館

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雨でナビが使えず、ぼちぼち道を確認したいと思っていた頃に、鉄道の施設を見つけました。キハ20おるやん。駅名標もあるやん。鹿屋に鉄道があったんだ。

調べてみると、国鉄大隅線・志布志線がありました。日南線志布志駅から国分駅・都城駅をそれぞれ結びましたが、国鉄再建法により民営化直前に廃止されました。全通時には、モータリゼーションも進み鉄道の需要が小さかったことと、垂水から鹿児島市街へはフェリーが早かったとのことで、赤字路線だったそうです。島原も似た環境ですが、フェリーの連絡路線として機能している気がします。島原が垂水ほどの街であれば廃線になっていたかもしれませんね。

 

13:30 ねじめ温泉ネッピー館

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道の駅 錦江にしきの里で食堂を当てにしましたが、ありませんでした。諦めて、根占まで南下しました。

 

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ネッピー館でかんぱち丼をいただきました。絶対うまいやん。まだ食べてないけど。

実際めっちゃうまかった...温泉も気持ちよく満喫したところで、佐多岬へ向かいましょう。

 

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開聞岳の頂は見えませんでした。明日こそ見たいな。

 

15:00 佐多岬

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開聞岳は今回も見守ってくれました。この景色は格別です。

 

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よう、帰ってきたぞ。明日まで世話になるぞ。

 

16:00 大泊港

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会場に着きました。この会場は、最南端ミーティングを兼ねています。SOUTHERN RALLY以外のライダーもいらっしゃり、想像よりも大勢でした。

 

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参加賞のTシャツ・バッジ・最南端到達証明書・飲食引換券・リストバンド・ポカリスエットと、明日のゼッケン・Way Pointシートをいただきました。スタッフの方にサービスでステッカーをいただきました。ありがとうございます!

4極ルートのWPは、自分の想定していたルートと概ね一致していたので驚きませんでした。ぼくのルートは、概算900kmでした。24時間使い切るとして、平均37.5km/h。これ以上のペースで走らなければならないので、決して楽な一日にはならないでしょう。直前にわかるシステム、その場での判断が求められて楽しいですね。

 

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一年以上ともにしたSSTR2019 #404と別れ、新たなゼッケンを迎えました。ゼッケンは#53。このゼッケンに誇りを持てるような、渾身の走りをしよう。

 

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南大隅高校書道部さんを始め、多くの方々にご歓迎いただいました。地元の警官森さんがライダーを思い浮かべ書き下ろした「約束の場所」が心を打ちました。ぼくらにとっては、佐多岬と神崎鼻ですね。一部のスタッフには高校生も携わっていただき、10歳弱離れているにも関わらず仲良くしていただきました。決してこの町に泥を塗る運転をしないので、どうかバイクを身近に思ってほしいですね。

20時に会場もお開きになり、会場裏の浜辺でテント泊をしました。

 

 

STAGE

9月15日 05:30

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日の出の直前に目が覚めました。夜を通してシュラフがいらない気温でした。こういうときってキャンパーはどうしているんでしょうか。夏場であれば、エアマットに風よけ程度のペラペラ1枚のシュラフだけでいい気がします。

静かな海辺の朝に、気分が高揚してきました。きつい一日になるだろう、でも妥協せず走り切るぞ。

 

朝食にカロリーメイトをいただいていると、奥から風間さんが歩いていらっしゃいました。まじか、いやまじか、憧れの人が目前に!

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少し会話し、記念写真を撮らせていただきました。ありがとうございます...!必ずやたくましく帰ってきます!

 

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ステージで記念写真を撮り、出発前の緊張が高まります。

 

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風間さん、晋之介さん、賀曽利さんのサインをいただきました。宝だ。晋之介さんとは何分もお話させていただき、ダカールで毎朝心配しながら順位を確認していたこと、強烈に憧れていること、このラリーへの意気込みなど、贅沢な時間を過ごしました。おこがましくもとても嬉しい。たくましく帰ってくることを誓い、固い握手を交わしました。

 

11:00 大泊港

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スタートしました。スタッフの方、地元の方、沿道からご声援いただきました。行ってきます!必ずやたくましく走破してきます!

 

11:15 佐多岬

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最南端から最西端なら、しっかり最南端に寄ってからスタートしよう。同じことを考えるライダーも何人かいらっしゃいました。同志よ、ご安全に!神崎鼻で会おう!

 

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根占の近くまで走り、開聞岳をはっきりと認めました。ああ、素晴らしい。ありがとう。これだけでも十分にがんばれそうだ。

 

12:15 なんたん市場

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WP1を通過しました。軽食を摂り、南大隅町をあとにします。お世話になりました。いつまでも素晴らしい街で。また来ます。

 

13:45 道の駅 すえよし

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都城の手前まで来ました。シラス台地のせいか、牧場が多いですね。小学校の地理で習った通りでした。奈良時代から存在する蘇という乳製品を使った甘乳蘇アイスクリームがありました。バニラアイスともミルクアイスは違う、形容しがたい味でした。

 

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都城を抜けると、霧島山が見えました。筑紫巡走では霞んで見えなかったので、見れて嬉しいです。祖母山も見たいですが、見れるような標高を走らないので現実的ではありません。九州の百名山を巡る旅はまだまだ宿題が多そうですね。極めつけには屋久島の宮之浦岳がありますからね。地道に周ろう。

都城ではまだ稲刈りではないようですね。滋賀では刈り終わっているところが増えてきている頃でしょう。

 

15:00 道の駅 山之口

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平均37.5kmは厳しい。少しずつ遅れてきました。これから始まる夕ラッシュで、果たしてどれほど遅れるのでしょうか。心配になりはじめました。

道の駅では、かつてぼくの隣町に住んでいたという方と出会いました。地元のことをご存知な方が意外に多く、嬉しい限りです。

山之口はキャンプシーズンには人気であろう渓谷でした。街から近く浅い谷だが人工物の少ない谷でした。滋賀で言うところの、大石(大津と信楽の間)みたいな雰囲気です。

 

16:00 一ツ葉PA

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シーガイアまで来ました。有料道路ですが原付も通れます。今日も波は轟音でした。あまりの波で海水が砕け、視界がやや霞んでいました。波だけでこうなるんやな...

 

17:00 道の駅 つの

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都農まで来ました。いよいよ計画から遅れています。こんなにスローペースなのもぼくぐらいと思っていた矢先、GSの参加者がやって来ました。下道1200kmを目指しているんだとか。上には上がいる。頭が上がらない。ぼくもがんばろう。

日向夏味の飲むヨーグルト、ヒューグルトがたまらなくおいしかったです。日向夏に目がありません。

 

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SSTRと異なり、今回は昼に出発しています。走行時間・距離自体は大したことなくても、気づけば夕方になりました。まだ250kmしか走っていません。平均35km/h、このペースのままでは完走扱いになりません。考えれば考えるほど不安になります。

いや、まだ6時間だ。頭を使って走れば十分に挽回できる。お尻を労り、補給を繰り返せば大丈夫だ。これまでの旅を思えば、ぼくはそこまで弱いライダーではないはずだ。必ず完走してやる。

 

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延岡市の五ヶ瀬川で、にちりん19号とすれ違いました。大分以南の特急(にちりん・ひゅうが・きりしま)は787系4連ばかりと思っていましたが、6連もいるんですね。つばめ9連を彷彿させ、懐かしさを覚えました(当方生まれたて)

日向市から延岡市内まで国道10号はずっと2車線でした。渋滞を予想していましたが、そんなこともなく快適でした。宮崎県の予算のおかげでしょうか。国道1号も名古屋から京都までずっと2車線以上であってほしいですね...

延岡から佐伯まで国道388号に入り、整備された山道を疾走します。いいぞ。この調子だ。

 

19:00 道の駅 北浦

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ようやくWP3まで来ました。道の駅は遠に営業を終えており、スタンプは押せませんでした。いやむしろ押せるところのほうが少ないか...?いずれにせよまだWPは3つある。次は九州最東端 鶴御崎だ。それほど離れていない。がんばろう。

 

延岡から佐伯まで、特急で1時間止まらないほど山中を走ります(九州の特急は頻繁に停車します)。北浦はまだ延岡寄りです。これから本格的に山へ突入します。なんだか道が狭くなってきたな~と思っていた矢先のこと。

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あー、こういうのね。なるほどね、あれだ、3桁国道のあれだ。

 

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酷道といえど、たいてい一日何台かは通行しているもの。しかし、ここでは落ち葉・枝木が道路を被っています。本当に使われていないようです。転倒と滑落、動物も十分にありえます。速度を上げたいけど上げられない。緊張が永遠のように感じられます。参ったな。

すると、木々の奥に赤く円い光が見えてきました。なんだ?なんの明かりなんだ?建物か?建物にしてはどれだけコーナーを抜けても位置が変わらないな...月か!?月が照らしてくれているのか!?本当に月ならこれほど心強いものはない。

 

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麓まで降りると、入り江に伸びる月光が。ああ、お月様。今日ほどお月様と呼びたい日はない。中秋の名月は前夜だが、今見ているこの月がぼくには価値がある。ありがとう、頼もしかった。ありがとう。

 

21:00 鶴御崎

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WP4、九州最東端の鶴御崎へ来ました。四国であろう光が見えます。こんなところまで来たのか。九州の広さを知り始めました。この景色は忘れられんな。

鶴御崎までの道中、同じく4極ルートに挑戦しているライダーとすれ違いました。4台とすれ違い、自分がそれほど取り残されているわけではないことを知りました。よかった。

 

22:00 ファミリーマート 佐伯新女島店

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佐伯市街まで来て、補給して心を落ち着かせました。次のWPは九州最北端 門司港。九州最速の特急ソニックですら2時間半かかります。あまり受け入れたくない距離です。 #GiveMeWings

佐伯から再び国道10号へ戻り、一路門司を目指します。走らなければ進めません。さすがに夜の一級国道は信頼でき、交通量の割に信号で止まりませんでした。

 

23:45 Dr.Drive 別府境川店

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別府で給油しました。街中に別府温泉の匂いが漂います。鉄道で通ったときもドアが開いたら温泉の匂いがしたことを思い出しました。

大分から別府まで奇跡の片側3車線でした。街と街を結ぶ、山と海の間の道路はたいてい夜も混むものですが、これだけあれば大丈夫ですね。嬉しい誤算でした。これでオンタイムまで挽回できました。これから走る道は整備された道ばかりが続きます。夜中のうちに稼げれば、楽ができます。

一方で、あまりの疲れで仮眠が必要な可能性もあります。寝坊しようもんなら一発で失格です。体力を天秤にかけるときが近づいてきました。

 

9月16日 01:00 道の駅 なかつ

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大分と門司の中間、中津へ来ました。道の駅でビバークをしている参加者がいらっしゃいました。ぼくはベンチで横になり、休息を摂りました。日の出までに鳥栖にいたいので、ゆっくりはしていられません。この時間帯の走りが大きく影響することをよく理解しています。10分もしないうちに出発しました。

 

03:15 和布刈神社

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集中して走り、門司港へ着きました。WP5は和布刈神社(めかり神社)に設定されていたので、チェックイン。門司港からは下関の街明かりが見えました。ついに本州が。さっきは四国、今度は本州、これから九十九島へ。縦横無尽に走り続ける自分に少し笑えてきました。

 

門司港には思い出があります。18きっぷで門司港に寄り、20分後に終電を控えていました。その電車に乗らないと当日中に鈍行で滋賀へ帰れません。そんな中、人力車の車夫(あだ名は大ちゃん)の断りきれないラブコールにより、巻きで門司港を案内していただくことにしました。大ちゃんの力走と熱心な解説を堪能し門司港駅に着くと、終電は出発していました。大ちゃん!!!結局、18きっぷ1回分と同じ値段を払って小倉~厚狭をこだまで先回りしてなんとか帰れました。門司港に来る度に大ちゃんを思い出します。元気してるかなあ。

 

門司港駅で大ちゃんに思いを馳せながら補給し、国道200号を目指します。規格の良いバイパスで、街中であれど流れは良かったです。飯塚の時点で5時を回りました。このペースであれば、7時に鳥栖、8時30分のゲートオープンにも間に合いそうです。

しかし、このラリーは24時間与えられています。あっさり完走してへらへらすることをぼくは求めていません。挑み試されることがラリーです。

加えて、ぼくには見たい景色があります。

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それは筑紫巡走で見た、国道202号の絶景。大学院の修了旅行のハイライトのひとつでした。道の駅 そとめで流れていた Modern Girl - Sheena Easton を聴きながら走りたい。あの感動でもう一度鳥肌を立たせたい。あの爽快感をもう一度堪能したい。どうしても西彼杵半島を走りたい。

 

ところが、身体はそれを拒みます。次第に眠気が襲ってきました。どれだけヘルメットの中で叫んでも、どれだけ身体を殴っても、どれだけ正気を戻そうとしても、耐えられなくなってきました。危ない。コンビニの駐車場でしゃがみ込み、仮眠を摂りました。5分後、目が覚めました。相当楽になり、走り出しました。どうだ、長崎へ行けるか。どうだ、自分と闘えるか。

 

07:15 ENEOS 武雄バイパスSS

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先日の豪雨の影響か、祝日の国道沿いでもスタンドがあまり開いていません。鳥栖を出てもなく、武雄まで来ました。

佐世保へ行くにはあまりに余裕。だが、長崎へ行くにはあまりに際どい。さすがにもう高速を解禁しよう。いつ再び体力の限界が来るかわからない今、これ以上の無理は危ない。

 

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行くぞ、西海。

 

意気込んでたどり着いた長崎、国道202号へ乗ると、全く流れが悪い。なんだこれは!8時を過ぎれば人も活動を始めることは当たり前。致命的なタイミングで来てしまいました。ああ、これはミスだ。そとめのルートはかなり遠回り。あの道の駅へ寄ることはもうできまい。これでは本当に時間切れで失格になってしまう。

 

少しの道中を残そうにもGoProの電池切れで録画できない。SENAも電池切れでModern Girlを聴けない。くそ、こんなときに!ああ!馬鹿野郎!

 

もう最短で佐世保へ抜けなければ。これではあんまりだ。何かは残したい。何か西彼杵半島ならではの写真を残したい。ああ、頼む。池島が映らなくてもいい、大村湾の入り江の写真だけは撮らせてくれ。

 

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ああ...これだ...ああ...ありがとう

 

まだ最後のWP6があります。最後の力を振り絞れ。行け、走れ、叫べ。約束の地があるだろう。あと少しや、やってやる。

 

10:15 神崎鼻

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WP6の道の駅 させぼっくす99へ寄り、日本本土最西端 神崎鼻へ。あと5km。間に合いそうだ。ライダーも増えてきました。最後まで気を抜かないように。

 

10:34 長串山公園

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執念で完走しました。終わった...着いた...

 

走行距離:947.0 km

走行時間:23:34:41

 

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ゲートクローズすると、最西端ミーティングが始まりました。風間晋之介さんにしかと冒険をご報告し、最南端ミーティングでサービスしていただいたスタッフの方にまたまたサービスしていただきました。ありがとうございます!日本林道一筆書きに挑戦されている松下時子さんのオフロード仲間だそうで、お誘いいただくことになりました。どこまで現実かわかりませんが、光栄なことです。素晴らしい方々に恵まれました。

 

フェリーの待つ新門司港へ向け、会場を離れます。

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長串山公園からの下り坂、九十九島の素晴らしい景色を見つけました。記念写真を撮り、名残惜しくも後にします。素晴らしい冒険を彩る景色をありがとう。

 

本当にタフでした。想定していた通り、タフでした。しかし、挑み、完走しました。ライダーとしてようやく一皮剥けたと感じました。身体的・精神的な葛藤を要求するラリーの真髄の片鱗を知りました。これに挑むのがラリーか。そして、これに応えてくれるのがラリーか。ああ、挑むほどに価値のある世界だ。

 

新門司港までのリエゾン、本当に危険でした。どれだけ走っても眠気が収まらない。「なんで眠くなんだよ!!!」「おい起きてろよ馬鹿野郎!!!」どれだけ叫んでも止まらない。増して、九州道の経路を知らないので、鹿児島本線にはない地名ばかり。直方の存在は知っていても、門司までどれだけあるか知らない。気がついたら北九州にいて、どうして自分が事故を起こさず生きているのか不思議でした。この体力管理は深く反省しなければなりません。走ったら休む。次の教訓にします。

 

17:00 新門司港

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素晴らしい冒険と、大いなる勉強をありがとう。また来るよ。どうか偉大な島のままで。

 

大阪南港に着いてからは、月ヶ瀬・南山城村など滋賀に住んでいた頃に馴染みの道に寄りました。フェリーで熟睡したので、体力も回復して快走の帰宅でした。

 

走行距離:1716.2 km

走行日数:1泊5日

平均燃費:35.9 km/L

 

満身創痍、疲労困憊のラリーというよりも、自らの限界をいかに管理するかに大きな課題を感じました。これは、体力だけでカバーできるものではありません。走り一つにとっても、疲れを計画する必要を感じました。ツーリングのように疲れたら休むスタンスでは、ラリーは完走できません。いかに消耗を予測するか、いかに先手に休んでいくか。SSER等の国内ラリーの参加を目指すにあたり、十分な教訓を得たラリーでした。

 

風間さん、今回も偉大な旅を与えてくれてありがとうございました。いつまでもぼくの憧れです。いつまでもぼくのプラグであり続けるでしょう。仲間としてお出迎えしていただいたことを心から感謝します。また、宗谷・千里浜・佐多でお会いしましょう。

 

最果てを好むライダーの皆さん、最果てを跨ぐ旅は、大きなストーリーがあります。皆さんの中に湧いている童心を、存分にさらけ出しましょう。思い思いの走りをしましょう。一同に介してから、サクッと完走することもラリーです。あえて自分を追い込み続けることもラリーです。ラリーは再集合を意味します。また皆さんとお会いすることが、ラリーですから。次なる冒険の地で、お会いできることを願っています。

 

#ComeRIdeWithUs