#GiveMeWings

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筑紫巡走

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こんにちは。けーごです。

昨夏、日本最北端・最東端を踏みました。

今春、日本最西端・最南端を目指しました。

そう、修了旅行の第二弾は、九州周遊です。

5泊7日の全行程を記録しています。長いです。

 

 

 

 

昨夏、北海道を周遊しました。このとき、初めて日本本土四極の到達証明書を手にしました。宗谷岬の感動は今でも鮮明に覚えています。なぜ北を目指すと、これほど感動するのでしょう。いい旅でした。今回は、南を目指します。

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試されたくないツーリング 中編 - #GiveMeWings

試されたくないツーリング 後編 - #GiveMeWings

 

今回も、日本百名山を見るルートにしていますが、趣旨が異なります。九州とはどういう土地なのかを知るために、九州の歴史に触れられるようなルートにしました。

筑前・筑後のことを筑紫と呼びます。筑紫とは、福岡県を指す言葉ではなく、昔は九州全域を指す言葉だったそうです。筑紫の由来は、福岡県の宮地嶽神社の参道にある築石と聞きました。そこで、九州の歴史に触れながら周遊する旅を、筑紫巡走と表現しました。

 

今回走ったルートはこちらです。

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www.google.com

 

 

0日目 3月2日

滋賀県草津市→大阪府大阪市 91.2km

大阪南港への前移動でした。修了旅行第一弾の早朝にパニアケースを割り、グラスファイバーとパテでパニアを修復しました。しかし、鍵の部分も割ってしまい、ここだけはガムテープのままでした。意外にしっかり閉まっていたので、ガムテープなしのまま走っていると蓋が開いてしまいました。ブーツカバーを飛ばしてしまったので、門真2りんかんでブーツカバーを購入してから向かいました。

フェリーは1時間前には着いていなきゃと焦りましたが、案外そうでもなく驚きました。名門大洋フェリーでは乗船の順番はそれほど重要ではないようですね。

 

フェリーでは、学生旅行らしく、互いの人生相談で夜を過ごしました。ぼくは、アイデンティティとはなにか、ありきたりな疑問を抱き続けています。アイデンティティとは意識じゃないか、様々な積集合じゃないか、いろいろ話しました。ヒントを見つけるために、百名山を通して考えてみることにしました。

 

1日目 3月3日

福岡県北九州市→福岡県福岡市 290.3 km

1日目は、新門司港から角島・毘沙ノ鼻(本州最西端)・宮地嶽神社を経て博多へ向かいました。午前は雨と寒さに厳しい道中、午後は薄曇り、夜は再び雨でした。

 

05:35 新門司港

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フェリーが着岸しました。車両甲板へ降りると、ぼくのCRFだけ車止めがつけられていたままでした。CRF250 RALLYは、サスペンションが柔らかく、スタンドが長いです。多く積載したときには、バイクが直立します。車両甲板のこの部分は右側へ傾斜していたので、転倒しないように乗員の機転で留めていただいていました。本当にありがたい。CRF250 RALLYのスタンドの長さは、リコール対象になってもいいほどの欠陥だと思うので、ホンダには改善していただきたいですね。

 

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初日は雨でした。この時間では夜も同然です。雨でナビも使えず、門司港で関門トンネルの方向がわからず迷いました。関門トンネルはひどく高い湿度で、何をしてもバイザーが曇りました。摩周湖や日勝峠を思い出す瞬間でした。

 

06:45 セブンイレブン下関福江店

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知っている道まで来ました。以前、新下関から角島までサイクリングしてあとは輪行の日帰り旅をしたことがあり、見覚えのある景色に懐かしみました。ここで朝食を摂り、北上しました。

 

08:00 道の駅北浦街道ほうほく

開店の準備をしている道の駅で暖を取ります。UFOキャッチャーのBGMが強烈に耳に残ります。5秒ほどの長さで、全部アウトロのようなBGMでした。

 

08:30 角島

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久しぶり~!おお~曇りながらいい景色です。同期がかねてより角島に行きたかったそうなので、たどり着けてよかったです。角島大橋を渡り、角島を一周して、毘沙ノ鼻へ向けて南下しました。

 

09:40 道の駅北浦街道ほうほく

営業時間になり、スタンプを押しに戻ってきました。賑わっている中、異彩を放つUFOキャッチャー。耳を澄ますと、かすかに聞こえてくるあのBGM。ぼくらは、これからずっとこのBGMを口ずさむ羽目になりました。

 

10:54 毘沙ノ鼻
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本州最西端の毘沙ノ鼻へ着きました。駐車場から少し歩くと、展望台でした。

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展望台からは、北に角島、南に九州が見えました。潮岬では南になにも見えないので、最果てに来た気分になりますが、毘沙ノ鼻では周囲に島々があるので、あくまで本州の果てと感じます。

絶妙にこの棒が気になるなあ、と思えば、スマホ台のようでした。なるほど、自撮り棒を持たない人には気の利く設備でした。絶妙な位置にあるので、絶妙な構図でした。そりゃそうか。

毘沙ノ鼻の到達証明書は、JR下関駅の観光案内所で発行されています。下関駅へ向かいました。ついでにふぐを食べられたらいいな~

 

11:40 下関駅

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本州最西端の到達証明書をいただきました。観光案内所の方に、ふぐを食べられるお店を聞くと、日曜日は営業していないところばかりだそう。近所の複合商業施設「カモンパーク新湊」では食べられるそうです。バイクを雨ざらしにして離れるのは怖いので、駐輪場近くにあった満天ラーメンさんにて、あご出汁の味噌ラーメンをいただきました。おいしい!

 

関門橋は濡れており、転倒を覚悟するほどの強風で、前後輪の荷重を均等に走るように必死でした。関門橋以外は快適でした。福岡の人は高速道路を走るのがうまく驚きました。追越車線に居座る人もおらず、夜の高速道路を走っているような快適さでした。

 

14:30 宮地嶽神社

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宮地嶽神社へやってきました。この参道の一直線上に日没する日には、有料席が設けられるそうです。たしかにこれは綺麗だ!

この参道を背後へ延長すると広島の厳島神社へ当たるとかなんとか。宮地嶽神社では、厳島神社との関係について述べられていませんでしたが、どれほど関係があるのでしょう?

「高天原に神留ます」に始まる天津祝詞には「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原」という件があります。九州は宮崎の、ということでしょう。この筑紫の由来である築石を、平たく大きな石畳と想像していましたが、それらしいものは見当たりませんでした。このタイルのような石畳がその名残なのかなあ。

 

ちなみに、九州の言葉は、中国の慣習に由来するそうです。中国全土を統一した皇帝には、全土を9つの地域に分割する習慣がありました。そこで、九州は天下を意味する言葉になったとか。源平の戦いにあるように源家が西進するときに、源範頼が九州と記したことから、筑紫を天下統一の最後の場所と表現していると思います。たしかに九州は9つの国に分かれていましたが、安直な理由ではないそうですよ。

 

16:30 志賀島

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鹿児島本線沿いに渋滞にはまりながら進み、志賀島へ行きました。道中、香椎線と並走して興奮でした。北海道の野付半島のように、両側に海を従える景色は素晴らしいものでした。志賀島では、福岡のライダーが多くいました。初見の道でしたが、快走できました。

 

17:30 ビジネスホテルG&P

博多のホテルに着きました。ホテルのフロントが興味津々にバイクを眺めていました。駐輪場がないにもかかわらず軒先に駐めさせていただけてありがたい限りでした。

「全国をバイクで旅してるんでしょ?かっこいいじゃん~モテる?男性にとってかっこいい生き方の人って女性にはモテないよね、わかるわかる、ゆっくりしてってよ!」

はっはっは、おっしゃる通りで。お世話になります~

 

20:00 笑楽博多本店

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大学の学部の同期が福岡市出身なので、博多でもつ鍋を一緒に食べました。近況を報告しながら、楽しく過ごせました。楽しさのあまり、いつも被っているHRCの帽子をお店に忘れました。

 

2日目 3月4日

福岡県福岡市→長崎県西海市 223.6km

2日目は、博多か神崎鼻(日本本土最西端)を経て西海でキャンプする日程でした。午前は小雨、午後は晴れました。防寒のためにカッパを着た一日でした。

 

08:30 博多駅

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HRCの帽子がないぞ。笑楽に忘れたな。こんな時間から下準備をする従業員がいるわけもない。電話しても出ないなあ。ん~あとで配送を頼もう。

お土産の博多通りもんを買うべく、ごりっごりのラリージャケットを着て博多駅へ向かいました。通行く人、まさにガン見。そりゃそうだ。

 

12:30 松浦鉄道たびら平戸口駅

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後輩の出身地である伊万里の道の駅、港の綺麗な松浦を抜け、平戸まで来ました。ここには、日本最西端の駅があります。ここでは訪問証明書を発行しているので、いただきました。JRの最西端は佐世保駅です。今回の行路では、日本最南端の駅(ゆいレール赤嶺駅)を除いた四極の駅を訪問できます。

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近所の平戸瀬戸市場にて、海鮮をいただきました。すごい量だ!好物のタイやブリもいただけで大満足でした!英気を養い、道の駅たびらへ寄ってから本土最西端へ向かいます。

 

15:00 神崎鼻

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日本本土最西端の神崎鼻に来ました。目の前には平戸島が横たわっています。最東端の納沙布岬ではふもとまで下りられませんでしたが、海辺まで下りられるようでした。毘沙ノ鼻と同様、立派なモニュメントとスマホ台のセットでした。

 

15:30 佐世保市役所小佐々支所

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到達証明書をいただきました。さあ、あと一枚。約束の地へ行こうじゃないか。

 

17:00 尻久砂里海浜公園

キャンプ場につくと、管理業者の都合で、必ず事前に予約しなければならないキャンプ場のようでした。西海市役所に電話をしてみると、たまたま市役所の職員の都合がついているらしく、わざわざ手続きに来ていただきました。ありがたい限りです。

また、忘れた帽子の配送を頼みにもつ鍋屋に頼むと、快諾していただきました。ありがたい。休暇村指宿へ届けてもらうことにしました。休暇村指宿へ着払い代を立替えられないか問い合わせても快諾していただけ、懸念はすべてなくなりました。ありがたい。これで安心です。

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というわけで、ここをキャンプ地とする。

テントを張ると、夕日が出ました。

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これはすごい!本当に素晴らしい景色だ!こういうキャンプをしたかった!見たい場所で見たい景色をしっかり見れた。この旅で感銘を受けた瞬間でした。

 

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港のコンビニで買い出しをしていると、フェリーが来ました。学部の卒業旅行で池島炭鉱を見学した帰りに、あのフェリーに乗ったことがあります。懐かしいなあ。

キャンプ場でひとしきり飲み食いして寝ました。

 

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「お~!」

用を足しに深夜にテントを開け、思わず声を漏らしました。満点の星空とはまさにこのことを言うのでしょう。星空は眩しい。小一時間、写真を楽しみました。いい写真だ。

 

3日目 3月5日

長崎県西海市→熊本県熊本市 262.0km

3日目は、西海市から島原、天草を経て熊本へ向かう日程でした。快晴です。Somebody to Love - Queenを爆音で流すハーレーがキャンプ場に来て心地いい朝でした。

 

09:00 道の駅夕陽が丘そとめ

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国道202号があまりにも絶景だったので、国道ステッカーを買いました。池島も望めました。道の駅では、Modern Girl - Sheena Eastonが流れていました。懐かしいな~!同期がこれ誰?と聞くので、曲を教えると早速ダウンロードして聴いていました。たしかにこれは海沿いにぴったりだ。

 

10:20 福砂屋本店

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長崎といえばカステラ。カステラといえば福砂屋。長崎でカステラを買うときには必ず福砂屋に行きます。関西にもお店があることは言わないでください。

パニアに入らないので、小さめのカステラを自分用に、大きな1号サイズのカステラを実家に配送しました。

 

これから雲仙・島原・天草を経て熊本へ向かいます。島原・天草といえば、一揆です。日本史でやったなあ、あんまり覚えてないなあ、ということで、実際に現地の資料館へ行ってみることにしました。まずは、一揆軍が籠城作戦を行った島原の原城跡を走りました。GoProで撮影したはずが、ちょうど録画の容量を超えてしまい、収められませんでした。残念!

 

 12:50 口之津港フェリーターミナル

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フェリー乗り場に着き、近くの喫茶店でちゃんぽんをいただいて、フェリーに乗りました。画像右側に雲仙岳が見えるはずですが、この日は花粉か大気汚染物質かよく見えませんでした。百名山ではありませんが、残念です。

 

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45分で天草の鬼池港フェリーターミナルに着きました。大正時代の鉄道駅のような雰囲気ですね。

 

14:30 天草キリシタン館

天草キリシタン館は、島原の乱についてよくまとめられた施設との評判を聞きました。たしかによくまとめられており、キリスト教の伝来から一揆、禁令、解禁までの流れを実物やレプリカの展示品を通して学べました。伝来から70年であれだけの規模の一揆を起こしたのですから、心の拠り所を持つことは大きいのですね。神道や仏教よりも身近に受け入れられたのかもしれません。

 

18:10 ジーアールホテル銀座通

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ホテルに着いて、荷物を解き、熊本城へ散策しました。

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熊本城は、天守閣まで望め、石垣も少しずつ修復に向けて動いているようです。

 

以前、熊本で寄った居酒屋の大将が、たまたまホンダ熊本製作所で開発を担当していました。鹿児島の砂場でXLV750の試験をしていた話を聞いたことがあります。またあのお店に行きたいな~とうろうろしていても見つからず、結局キャッチのまま行ったら大したお店でなくて残念でした...

 

4日目 3月6日

熊本県熊本市→宮崎県日向市 234.1km

4日目は、熊本から阿蘇・高千穂を経て日向へ向かう日程でした。終日雨でした。

 

10:00 道の駅あそ望の郷くぎの

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朝、Twitterのフォロワーであるbtmuさんが近くに来ているとのことで、道の駅くぎので待ち合わせることにしました。CRF250 RALLYフルパニア仕様の貴重な同士です。彼は外装をごっそり変えており、楽しんでいるようです。お互いにCRFの苦労を共有できて楽しい時間でした。

 

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この日から日本百名山を巡るルートでしたが、早速阿蘇山の山腹しか見れませんでした。この天気では、近辺の九重連山や祖母山も望めそうにありません。のむヨーグルトは麻薬にも思えるほどまたすぐに飲みたくなるおいしさでした。あと、この道の駅はくまモンの放送事故の聖地なんだとか。そのシーンを見たらゲラゲラ笑っちゃいました。さすがくまモン。

 

11:50 大観峰

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阿蘇といえばミルクロード、いざ走ると濃霧と強風で走れたものではありません。おまけに、さっきよりも阿蘇山が見えない。諦めて大観峰から麓まで下りました。熊本から60kmしか走っていないのにすでにお昼。これではまずいので、高千穂まで急ぎました。

 

14:40 高千穂神社

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道の駅高千穂までかなり巻いて、高千穂神社を参拝しました。高千穂神社は、敷地の大きな神社というわけではなく、町全体が神社のような雰囲気でした。高千穂峡は町から地割れのような深さの峡谷でした。高千穂は日本神話の起源であり、九州どころか日本の源のひとつでもあるので、宿泊してじっくり回りたいですね。今はざっくり知る旅を続けているので、再訪したい場所です。

 

15:10 道の駅青雲橋

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青雲橋の道の駅に来ました。ぼくらの横に、関西から来たであろうライダーがたくさん来ました。雨宿りをしていると、一人のライダーにどうも見覚えがある。声をかけてみると、案の定隣の研究室の学生でした。こんなに離れた土地で出会うなんて世間は狭いなあ。ぼくらは門司から志布志までS字を描くように九州を走りますが、彼らは志布志から上がってきたそうです。逆のルートも良さそうですね。ご安全に!

 

15:50 道の駅北方よっちみろ屋

延岡市に入り、すぐ近くにもう一駅ありました。雨脚も強くなってきたので、雨宿りをします。ここでは、延岡学園高等学校の調理部とのタイアップによるプリンが販売されていました。おいっしい!!

学校法人延岡学園 延岡学園高等学校 公式ホームページ » 調理科スィーツ 道の駅はゆまさんとコラボ商品大ヒット中!

 

18:00 Guest House Pumping Surf

日向市のゲストハウスに着きました。北海道では、とほ宿というゲストハウスとユースホステルの間のような宿に泊まりました。今回、初めてのゲストハウスです。素泊まりですが、いい設備ですね。食事がつくとどうなるのか気になるところです。自転車やサーフボードなど、オーナーと一緒に遊べる設備も多く、2泊して遊び倒す使い方が良さそうです。サーファー界隈では有名な方であろうサインも飾られており、賑やかな外観の宿でした。

 

5日目 3月7日

宮崎県日向市→鹿児島県指宿市 332.7km

5日目は、日向からシーガイア・霧島を経て指宿へ向かう長距離の日程でした。晴れましたが、花粉か大気汚染物質かひどく霞んだ一日でした。

 

6:50 小倉ヶ浜海水浴場

日向で朝日を見たい。ずっと思っていました。いざ起きた瞬間、Here Comes The Sun - The Beatlesが頭の中で流れ始めました。ああ、まさに今だ。浜へ行こう。

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波音だけが聞こえる浜辺の裏から、特急ひゅうがの駆け抜ける音が聞こえてきます。

いい音だ。いい海だ。いい朝だ。

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"Here comes the sun. It's all right." と言われれば、散々な一年も終わる気がしました。

 

09:20 道の駅日向

ゲストハウスを先に発ったサイクリストに会いました。東京の学生で、3週間かけて九州を自転車で一周するそうです。いい旅だ。ご安全に!

日向夏ジュースを買い、いつまでも飲んでいたい気分になりました。大学の生協に日向夏サイダーが発売されたときは毎日のように飲んでいたことを思い出しました。日向夏は一番好きな柑橘かもしれません。

 

09:40 道の駅つの

国道10号の流れの良さに驚きました。これは快適ですね。

道の駅つのでは、ななつ星in九州について紹介されていました。ななつ星は都農で食料調達のために運転停車するそうです。町の農家の大きなモチベーションになることでしょう。改めて、ななつ星は鉄道と沿線を密接に結びつけた素晴らしい列車だと認識させられました。誉の言葉がよく似合います。

 

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道中、新田原基地の第305飛行隊の1stを終えたF-15Jが飛んでいました。かっこよかった~!岐阜基地に降りる戦闘機を見て育ったので珍しくありませんが、いつ見てもいいものです。

 

10:40 一ツ葉道路一ツ葉PA

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にちりんシーガイアという特急列車ができるほどのリゾート地、シーガイアへ来ました。こりゃすごいな~。水曜どうでしょうでも見たことある景色が広がっています。波は大きく、轟音が響いていました。浜が浸食されており、養浜という人工的に浜の浸食を抑える事業が展開されているそうです。たしかに、浜は消滅しています。千里浜のような、砂を選別する必要のあるところでは、どう養浜するのでしょうか。

 

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霧島神宮へ向かうついでにえびの高原を抜けようとすると、霧島山の火山活動に伴い通行止め。あ~まじか~、30kmさらに遠回りをして、先を急ぎました。肝心な霧島山は見えませんでした...

 

13:10 霧島神宮

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高千穂峰を信仰する霧島神宮へ着きました。高千穂峰はよく見えました。参詣恒例の餅菓子は、鉾餅というものがありました。おお、つぶあんだ。小さいものを自分に、大きいものを実家に贈りました。

お昼は黒豚カレーをいただき、道の駅へ寄りました。桜島や開聞岳も望めるそうですが、麓の町すら全く見えませんでした。今日の視程は相当ひどそうです。

 

16:10 指宿スカイライン樋高展望台

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どこまでが海で、どこからが空なのか全くわからないが絶景の指宿スカイライン。ペースがヒートアップしてきたので途中で休んだ展望台では、美智子様の詠まれた歌がありました。綺麗な歌でした。

 

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飽きそうになるほど長いワインディングを走りきった後に、開聞岳が突然目の前に現れました。すっげえ!すっげえ!開聞岳だ!今回最後の日本百名山、素晴らしいお姿です。近くの池田湖で記念写真。ああ、かっこいいなあ。

 

17:00 西大山駅

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JR最南端の西大山駅へ着きました。この碑はゆいレール(沖縄県那覇市のモノレール)ができる前に建てられたものでしょうか。日本最南端の駅はゆいレール赤嶺駅です。それ以外の四極の駅はすべて訪問できました。開聞岳が偉大です。西大山から西へ行くと、開聞駅があります。これだけ百名山に近い駅も珍しいですね。伊吹山と近江長岡駅よりも近い印象を受けました。

 

18:10 休暇村指宿

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1日目にもつ鍋屋に忘れたHRCの帽子を受け取りました!便利な世の中だなあ。一安心です。さすがは休暇村、設備がとても充実していました。

 

指宿といえば砂風呂。全く初めてなのでわくわくです。砂風呂に入るには、作務衣(さむえ)という分厚い浴衣を着ます。砂は想像以上に重かったです。初めは重さだけを感じましたが、10分を過ぎるとじわじわ汗ばんできました。ぼくはサウナに長時間いられないのですが、これならもっといられそうです。15分を過ぎると湿気と汗で作務衣が大きく濡れていました。砂風呂から上がるのも一苦労で、少しずつ体を出していかないといけません。砂風呂楽しいですね。明朝にも入ろう。

 

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夕食は「指宿のたまてばこ」というハーフバイキングのコースにしました。指宿の近く、長崎鼻にある龍宮神社は、浦島太郎伝説の発祥の地だそうで。指宿のたまて箱という特急列車もあり、町によく取り入れられていました。丸い玉手箱は、魚づくしの素晴らしいお重でした。何を食べてもうまいしか出てこない語彙の乏しさでした。モリモリ食べ、娯楽コーナーで少し遊び、すっかり寝ました。

 

6日目 3月8日

鹿児島県指宿市→鹿児島県志布志市→滋賀県草津市 283.5km

6日目は、指宿から佐多岬(本土最南端)を経て志布志へ向かい、大阪南港から帰宅する日程でした。この日は5日目のようなひどい霞みは収まり、視程のいい快晴でした。

 

7:00 休暇村指宿

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日の出前に起きました。意外にも日の出を待つ人の多いこと。日の出を見ると走らなきゃと思ってしまうのはもはや病気でしょう。

ご来光も拝めたところで、再び砂風呂へ入りました。休暇村指宿では、砂場に温泉を吸わせて砂風呂を再現しているそうです。指宿駅付近の旅館街では、実際に温泉が砂場の直下にあるので何もしなくても砂蒸し風呂になるんだとか。へ~。たっぷり堪能しました。これは休暇村を巡りたくなるなあ。安くはありませんが、確実に満足します。名残惜しいですが出発しました。

 

09:30 山川港フェリーターミナル

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薩摩半島から大隅半島へ短絡するフェリー乗り場へ着きました。

「バイクはこの2台だけ?そしたら、この2台でバイクの枠は一杯だね。バスが来ていたら断るところでした」と、整理の方に案内受けたときには驚きました。この直後、貸切バスが到着して間一髪でした。あぶねー!

 

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航海中、イルカを見ました。すごい、水族館以外でこんなところにいるんだ。乗客は盛り上がっていました。

 

開聞岳がよく見えました。航海中、アイデンティティについて考える時間にしました。ぼくは山に対して、標高や形、歴史など様々な要素を含めて印象を持ちます。高校の通学時に遠く切り立つ伊吹山を拝んだのも、他の山に比べて形の整った高い山だったからに思います。何かと比較をしなければ印象を持てないのであれば、自分を自分と認識するには誰かと比較しなければならないのだろうか。容姿、思想、言動、人と比較してそれぞれに特徴があります。それらの積集合には、どんな名前が当てはまるのだろうか。それが氏名であるなら、アイデンティティは自分の名前なのだろうか。自分を名乗れば自分と認識するのだろうか。自分をどれだけ自分と認識できるかの度合い、を言うのだから、そうなんだろうけど、特定の固有名詞がついてもいい気がするんだよなあ。

結局、アイデンティティについて答えもヒントも出ないまま大隅半島へ着いてしまいました。

 

11:00 南大隅町役場

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行路の都合で、先に証明書をいただきました。この場合は出発証明書というのでしょうか。裏面には名前を入れていただき、ついに日本本土四極踏破証明書を集めました。本当に集めちゃったよ、やればできるもんだなあ。本州四極は遠いなあ。

 

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執筆中の今、初めてすべてを合わせました。突然、達成感が湧き出てきました。ああ、本当にぼくはこのひとつひとつを踏んだんだ。このひとつひとつまで走ったんだ。それぞれのたどり着いたシーンを思い出し、目頭が熱くなりました。集めたきった瞬間よりも、合わせた瞬間の達成感がとてつもない。本当にいい企画だ。

日本本土四極踏破証明書について/佐世保市役所

 

11:30 道の駅根占

早めのお昼をいただきました。まだ着いてもいないのに佐多岬ステッカーも買いました。大隅半島からも開聞岳はよく見えました。すごい。本当に海から山が生えているようだ。

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たしかに、桜島は立派で街のシンボルだ。ぼくは開聞岳がいいな。

 

13:00 佐多岬
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北緯31°の記念碑とともに撮り、いざ岬の展望台へ。

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開聞岳には、海門岳という宛字があります。まさしくその通りで、佐多岬からもその姿をはっきりと認めます。どこから見ても全く同じ円錐をし、ここからが・ここまでが本土だとはっきり知らせます。まさに番人のような存在です。ああ、これはたしかに百名山だ。

佐多岬からは、種子島など島々がよく見えました。さすがに屋久島の宮之浦岳までは望めませんでした。ついに来たぞ。

売店には、別デザインの佐多岬ステッカーがあったので購入しました。これ散々集めてますが、どこに貼りましょう...?

 

いよいよ旅の目的地をすべて巡りました。あとは志布志港へ向かうだけです。

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志布志へ向かう国道448号の景観が素晴らしかったです。白髭神社に高架道路を作ったらこんな感じでしょうか。

 

16:00 志布志駅

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佐多岬から志布志まで突貫で走り、志布志で一度休憩。志布志駅には有志の洒落た切符がありました。幸福駅は十勝にあった駅です。志布志から幸福までの切符を買ったら、当時はいくらしたんでしょうね。現在の新幹線や特急を使っても2日かかる距離です。いつか枕崎から稚内まで鉄道旅をしたいなあ。

 

17:00 志布志港フェリーターミナル

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さんふらわあに乗り、九州を発ちました。さらば九州、また来るよ。

さんふらわあの設備の良さに驚き、快眠でした。

 

7日目 3月9日

08:00 大阪南港フェリーターミナル

六甲山が見えます。帰ってきました。阪神高速を走っていると、ケンメリスカイラインGT-Rを見かけ、四度見しました。ケンとメリーの木を思い出し、しっかり北海道と絡めてくる旅でした。

 

10:30 道の駅草津

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ぼくらはいつも、この道の駅をゴールに走ってきました。自宅近所のラーメンを食べても道の駅へ寄って50km稼ぎ、互いの都合がつかないけど夜風に当たりたいときにまた来たり、常に行き先はここの道の駅でした。学生最後のツーリングもここで締めよう。ぼくらの約束の地はここだ。6年間ありがとう、また会おう。

 

走行距離:1717.4 km

平均燃費:34.2 km/L

 

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