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CRF250 RALLY Africa Single

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こんばんは。けーごです。

 

CRF250 RALLYをラリーツアラー仕様にしました。Africa Single仕様と勝手に呼びます。ラリーレイド競技からフルパニアツーリングまで走れます。コマ図で走ってみたい、パニアをつけてみたい方、参考になれば幸いです。(2021年7月に装備更新に伴い大幅に編集しました)

日本・モンゴルでラリーレイド大会を開催しているSSERのレギュレーション上、エンジン・給排気系は純正でなければ車検失格です。そのため、本仕様では車両にチューニングを施さず、ラリーレイド競技に必要な装備とパニア装着に必要な装備をそれぞれ装着した内容になります。装着した装備はこちら。

 

❏ CRF250 RALLY Africa Single

・マップホルダー

・ラリーコンピューター

・ビッグタンク

・補助灯

・携行工具

・パニアステー

 

 

❏ マップホルダー sa.kioマップホルダー02

ラリーレイドでは、コマ図と呼ばれる巻物の地図を見ながら走ります。行き先のわからないGoogle Mapナビを想像いただければわかりやすいと思います。コマ図は大会が巻物を用意したり、自分で印刷し繋ぎ合わせて巻物を用意したりします。

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これがコマ図。距離と交差点の略図とコメントを頼りに、ラリーレイドでは走ります。

 

コマ図の固定方法に決まりはなく、固定できればなんでもいいです。ぼくはクリアファイル、手巻きマップホルダー、電動マップホルダーと更新していきました。2021年現在は、sa.kioマップホルダー02を装着しています。sa.kioマップホルダーは、軽量・ハイパワーでサイズや色を指定できるので、自分に合ったマップホルダーを依頼できます。

初マップホルダーがsa.kioマップホルダーで慣れない方も、標準仕様がありますのでご安心ください。

sa.kioマップホルダーは、電動品と手動品とラインナップされています。今回、手動品もテストできました。電動品・手動品の使い勝手やマウント例を記したので、お悩みの方は参考にしてみてください。

 

マウント方法

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マップホルダーの固定方法はレギュレーションで規定されていませんので、固定されればいいです。固定方法はフレームマウントかハンドルマウントかに大分されます。CRF250 RALLYではハンドル径(Φ22.2)と同じアクセサリーバーが装備されているので、ここにマウントします。

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クランプにアクリル板を締結し、アクリル板にマップホルダー固定用の金板を締結します。マップホルダーはマジックテープで留めてあります。非常に強固に留まるので、ガレ場を走ってもマップホルダーが揺れることはありません。

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マップホルダーの角度を立てると、スタンディング時にコマ図が見づらくなります。マップホルダーを高くマウントすると、スタンディング時にヘルメットのチンガードに当たります。メーターを視認可能な位置に取り付けることが規定されているので、CRF250 RALLYの場合はこの位置のマウントになりました。

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筐体が非常に軽量なので、雨天時に翌日分のコマ図を巻くためにビバーク地で取り外して作業するのも気軽です。また、幅を指定して、好みのサイズのマップホルダーをオーダーすることもできます。ラリーでは、ブリーフィング時の伝達事項をガムテープにメモをしてマップホルダーに貼ることが一般的なので、ガムテープを貼り付けられる幅を確保するのがおすすめです。

また、バックライトが明るいので、夜のコマ図には注意が必要です。ぼくは、光量を落とすためにテープを二重に貼りました。

 

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マップホルダーは、トグルスイッチを使ってコマ図を送ります。トグルスイッチステーは、MMG PARTSを使用しています。軽量・高強度で、素晴らしい使用感です。

 

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sa.kioマップホルダーでは、手動マップホルダーもラインナップされています。こちらは、ラムマウントで固定してみました。好きな位置で強固に固定でき、非常に有用でした。

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マウント位置も低く抑えられ、見た目もスッキリ!オフロードコースでのSSもありましたが、全くぶれませんでした。操作性もよく、クラス3位入賞に貢献してくれました!

 

sa.kioブランドは、様々な要望に気前よく応えてくれます。ラリー装備をつけると、どうしてもフロントヘビーになります。軽さが武器になるこのsa.kioマップホルダーは強く勧めたいです。

 

 

❏ ラリーコンピューター rc-7,N-SYSTEM

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ラリーコンピュータとは、編集できる距離計です。製品によって搭載機能が異なりますが、以下の機能が搭載されていることが特徴です。

 

ラリーコンピュータの特徴

・0.01km単位の距離表記

・距離、タイヤ周長が編集可能

・CAP(360°表記の方角)の表記

 

1個のラリーコンピュータでも十分に活用できます。2個搭載しているのは、ラリー期間中のトラブル対策の予備機、トリップもしくはインターバルの誤記の判断材料のためです。rc-7は廃盤のため、ご注意ください。

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ラリーコンピュータは、12V電源で起動します。CRF250 RALLYでは、シガーソケット用のアクセサリー電源が準備されています。強欲なぼくは、ここから多くの電源を取得しています。過去2年間、ヒューズやレギュレータのトラブルはありません。

 

・ラリーコンピュータ2機

・マップホルダー

・ETC

・補助灯

 

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ラリーコンピュータの測距方法は、サイクルコンピュータと同じ原理(タイヤ周長×タイヤ総回転数=走行距離)です。自転車と同じく、マグネットセンサをホイール側に取り付けます。ぼくは2個使いのため、rc-7をブレーキディスクに、N-SYSTEMをハブに取り付けたマグネットから回転を取得しています。SSERレギュレーションでは、ハブの加工を禁止していないので合法です。

センサーはラリーの命綱のため、センサー本体・リード線保護が必須です。コルゲートチューブや保護板を取り付けて対策しましょう。自分が障害物に当てないことも重要ですが、林道で追い越されたときの跳ね石対策も重要です。

 

 

❏ ビッグタンク IMS 3.5ガロン

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ラリーでは、山中を走行します。山中には、ガソリンスタンドが多くありません。レギュレーションでは、150km以上の航続距離を自認した車両で参加すること、と規定されています。しかし、150kmごとに給油していては時間のロスです。

また、山中のスタンドに選手が集中したとき、給油待ちで1時間ロスがよくあると聞きました。実際、コマ練でさえも給油待ちは生じます。ラリーは、できる限り活動時間を走行時間に当てて短くすることが必須です。「前に進む」と表現しています。前に進むためには、速く走るだけでは限界があります。ロスを減らすことが重要なので、総給油時間を減らすためにビッグタンクを導入しました。

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CRF250 RALLYには、IMSからビッグタンクが発売されています。同梱部材ではネジが足りなかった(M5×15 4本)ので、注意しましょう。

 

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ネジが足りないこと以外は問題ありませんでした。純正タンクデカールを貼れば、社外品であることがパッと見わかりませんね。

シートが若干手前に曲げられて装着されますが、座り心地に差異はなく、むしろシッティング・スタンディングともにニーグリップしやすくなりました。軽量化は樹脂化と増燃料で相殺され、顕著な変化を感じませんでした。

航続距離は、燃費走行450km、コマ図走行350kmでした。ラリーと北海道ツーリング以外ではビッグタンクの恩恵は少ないと思いますが、検討中の方はぜひ参考にしてください。

 

 

❏ 補助灯

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SSERでは、夜間SSがあります。つまり、夜間に初見の林道をコマ図を見ながら走り、計時されます。夜対策の思想は2種類に分かれます。

 

純正派

長所:目の前の道に集中できる

短所:分岐・コーナーを把握しにくい

イカ釣り漁船派

長所:遠くまで状況を把握できる

短所:崖まで見えて恐怖を助長する

 

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CRF250 RALLYもLEDとはいえ、夜間林道には無力です。気休め程度に無名ブランドの6連LEDを装着しました。消費電力は20W弱なので、レギュレータへの負荷は小さいと思います。SSER規定では、振動によって安易に光軸が変化しないこととあります。ライトユニット下のハーネスボックスはガラス繊維強化プラスチックのため、ここにマウントしました。

 

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パッと見はかなり明るいのですが、レンズで集光しておらず散光してしまいました。無名ブランドではなく、Baja Designsのライトユニットの装着をオススメします。消費電力には注意しましょう。

 

 

❏ 携行工具

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ラリー期間中、あらゆるトラブルが想定されます。パンクから遭難まで、携行規定品から気休めのものまで、準備しましょう。「まあいっか」は、だいたい起きます。

写真の携行品からの相違は、メンテナンススタンドをなくし、滑車・カナビラを入れました。ちなみに、ツーリングマップルは携行を規定されています。その左隣のベージュのものは、救難糧食ERです。まずくはない、との噂です。

 

 

❏ パニアステー

これまでの競技ラリー向けの装備に対して、こちらはツーリング向けの装備です。荷掛けフックのないCRF250 RALLYにとって、積載は課題です。長距離ツーリングに出るならパニアがほしいところ。そこで、GIVI 汎用パニアケース 22Lを取り付けられるステーを製作しました。マウントベースもGIVI製です。リアキャリアはキタコ製です。

 

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ステーはGIVIのパニアベース付属品を使用します。ゼッケンベースに干渉しない幅まで曲げ加工します。ステーの回り止めに、ベース側にはビスを2本打っています。ステーはリアキャリアに共締めしています。

 

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後上側のステーは、全ねじをSUS316Lの中空丸棒に通して、リアキャリアと共締めしています。

 

f:id:centuryride0608:20190706181250j:plain後下側のステーは、SUS316Lを溶接して製作し、ナンバーステーと共締めしています。これにより、パニアステー全体の曲げ剛性を向上させています。強固なゆえにガードの役割を果たしており、オフロードで転倒してもひずみません。むしろ、持ち手ができたことで引き起こしが楽になりました。非常にお気に入りの装備です。

 

 

❏ CRF250 RALLY Africa Single

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完成しました。ラリーレイド競技とフルパニアツーリングを両立した、ラリーツアラー仕様のCRF250 RALLYです。同車種では、フルパニアツーリング対応のSSER参戦車両はなく、ラリーレイド競技対応のSSTR参加車両はありません。どこまでも冒険を追求できる車両になりました。

 

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パニアを装着しても自然な見た目です。フルパニアでは高重心・リア荷重のため丁寧なロール動作が必要ですが、慣れれば問題ありません。フルパニアでオンオフ含み1万キロを無転倒で走破した実績があります。

様々な装備を紹介しました。この1台は、どこまでも連れ添える相棒です。どこまでも行きませんか。

 

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Come Ride With Us.

 

では。