こんばんは。けーごです。
Gran Turismo SPORTにて、先日ルマン4時間耐久を走りました。結果はミスが響いて3位。GT3車両に対して格下GT4車両で挑みましたが下剋上となりませんでした。
あまりに悔しかったので、リベンジがてら耐久三部作を企画しました。今回は第2戦、鈴鹿500kmです。
❏ チーム国光は鈴鹿も制する
1995年、チーム国光はルマン GT2クラスを優勝しました。そのまま国内へ戻り、十勝24時間耐久・鈴鹿1000kmへ参戦し、クラス優勝を遂げます。この年、チーム国光は負けなしでした。
前回の企画ルマン4時間耐久では、1996年のカラーリングをまとい3位入賞と、実際のルマンと同じ成績を残しました。今回は、験担ぎも込めて、1995年の鈴鹿1000kmのカラーリングで挑みます。yoshi-iwasakiさん、リバリー拝借いたします。
❏ 鈴鹿サーキット
日本が誇る世界随一のレーシングコースである鈴鹿サーキット。立体交差する八の字レイアウトで、中速コーナーを多数備えて正確にラインをトレースする技量を問わるテクニカルコースです。
鈴鹿500kmと題しているので、規定周回数を計算すると86.1。繰上げて87周かけて優勝を争います。1周2分10秒として3時間強。ルマンよりは短いですが、一息つける時間がないので緊張感あるレースになりそうです。
❏ セットアップ
長丁場のレース、タイヤを長く使える車に仕上げないとピット回数が増えてしまいます。市販車に毛が生えたGT4車両では、闇雲に空力に頼る横着はできません。今回は、しっかりメカニカルグリップを確保できるセットアップを試みました。初期値から変更したものだけ紹介します。
セットアップの狙い
・リアで曲がる
・S字~ダンロップを3速で走り切る
鈴鹿の1・2コーナーは、下り右コーナーです。車両から離れていく路面に対して右ハンドルを切りながらブレーキを踏みます。左前に荷重が偏る・右後の荷重が抜けることでオーバーステアを誘うコーナーです。フットブレーキに頼るのではなく、エンジンブレーキで曲げていきたいので、リアを接地させ続けられるよう、ピッチ下げを抑える減衰比にしました。
他には、固有振動数を上げて(バネを固くして)姿勢変化を矯正する方法もあります。今回は、足を動かし路面変化に対して安定する車にしたかったので、あくまで減衰比だけの変更に留めました。
1コーナー、デグナー、スプーンと勾配の変化するコーナーでもしっかりリアが粘り、狙い通りの車ができました。乗りやすいです。
❏ 参戦車両
#101 BMW M6 GT3 Walkenhorst
#4 Ford GT LM SpecⅡ Test Car
前回優勝車、M6もいます。車格が大きいからか、どっしり安定してコーナリングしていきます。この鈴鹿でも練習走行から圧倒的に速いです。ルマンでは栄光の再現とならなかったFord GT、中速コーナーの多い鈴鹿では善戦するでしょうか。
#28 Audi R8 LMS
#911 Porsche 911 RSR
耐久あがりのドイツ軍もいます。911 RSR、抜群にエンジン音がよく楽しい上に、リアがいつまでもグリップします。セットアップが決まれば鈴鹿でも速そうですが、SUPER GT GT300の911 GT3 Rはあまり速くないんですよね...
#123 Nissan GT-R GT3 Schulze Motorsport
N/A MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT
日本車勢も今回はたくさんいます。前回同様、コンセプトカーRX-VISONをグランツーリスモのためにGT3規定に仕立ててくれたRX-VISION GT3、前回ルマンでは4位入賞のGT-R。今回も出走です。
#54 LEXUS RC F GT3
#36 TOYOTA FT-1 VGT
#90 TOYOTA GR Supra Racing Concept
トヨタ勢は4台。RC F GT3プロトタイプが追加で出走しています。さらにNSX GT3もおり、20台中9台が日本車となりました。ホームグラウンド、国産車同士は協力してレースを終えたいですね。
また、他にも各自動車メーカーがグランツーリスモのために企画・収録してくれたビジョン・グランツーリスモ(VGT)車両も参加しています。豪華面々、いいですね。
❏ 予選
今回は、予選を行いました。GT SPORTでは予選モードはありませんが、30分レースの中で各車のベストラップを並べて、自分のスタート順位を決めるために行いました。前回ルマンのようにGT3、GT4でクラス別スタートではなく、ガチンコです。
辛くもポールを取れたので、M6の猛追を振り切れるようがんばります。
今回もメカニカルダメージは強い設定です。これで、壁や他車へ接触があるとどこかが壊れる設定になります。ピットに入るまで直りません。他車処理は慎重かつ大胆に行きましょう。
❏ 決勝
LAP 1 1コーナー
12:30、決勝スタート。ポールスタートなので、後ろからのリスクを避けるためにとにかく全開で逃げます。
LAP 1 S字
コーナー2つ抜けたらすでにこの差。M6はしぶとくつきまといます。
LAP 2 ホームストレート
早速2周目で並ばれました。GT3車両の中でも屈指の伸びがあるM6、GT4車両に対して大人気なくアウトから襲いかかってきます。
LAP 2 1・2コーナー
ぼくはラインを残しましたが、M6は縁石をまたぎすぎてスピン。コンピュータですのでそのまま本コースに復帰しようとして他車と接触していました。これで少し余裕ができました。ただ、ここでラップタイムを落とすとピットのタイミングで逆転されかねないので、まだ予選並のタイムで周回します。
LAP 2 西ストレート
後ろでは、案の定M6が壊れており、集団になっていました。この周でM6はピットインして修繕してからコース復帰しました。ぼくまでたどり着くには時間がかかりそうです。
LAP 13 スプーン
NICE DRIFT!(?)
全開でアタックし続けていると、スプーンでリアが堪えられなくなってきました。必死にコースに留まろうとしましたが、グラベルまで行ってしまいました。そのままピットイン。ソフトタイヤからミディアムタイヤに変えて、周回遅れに追いつくまで安定して走行します。
LAP 24 デグナー
周回遅れに追いつきました。ここから集団を毎周のように処理していきます。確実に抜けるところまで待って抜く、クロスラインを狙って差す、などルマンの反省を活かします。
LAP 28 ホームストレート
壮観ですね。接触には気をつけて攻めていきます。
LAP 34 ホームストレート
燃料切れのためピット。併せてソフトに履き替えます。これまでの2スティントを振り返ると、ソフト13周、ミディアム20周でした。ミディアムはソフトに対して1.5秒落ち・ガソリン7周分得します。残り53周に対しては、以下の戦略が考えられました。
①ソフト×4
②ミディアム×3
③ミディアム×2+ソフト×1
④ハード×1(1回無交換)+ソフト×1
給油時間は最大16秒。1周1.2秒以上遅くなるなら、ソフトで繋いだほうが早く完走できます。これまでのラップタイムを踏まえても、周回遅れが絡むとタイムの落ちが大きかったので、①ソフト×4を選択しました。13~14周ごとにピットに入ります。
ピットアウトすると、横からGT-RとM6に抜かれました。もうM6が3位まで戻ってるし。しまったな...
LAP 38 スプーン
挽回しようと詰めていきますが、スプーンでブレーキのリリースを早めてしまい、アンダー。グラベルに入って、一気に2台と差ができました。
そもそも、あの2台はどの戦略で完走する気なんだろう?前回ルマンのM6は、4時間を均等に割ってタイヤも燃料も使い切って優勝していました。美しい戦略に完敗でした。
87周を均等のスティントで走り切るなら、
・4スティント(22周)
・5スティント(18周)
・6スティント(16周)
のどれかになるはず。4スティントであれば、38周時点ではピット1回の差があるのでまだぼくが事実上のトップです。5スティントであれば、アンダーカットされておりコース上で抜かなければなりません。
後ろを見ていても誰も映らなかったけどな...見落としていたのかな...と困惑していると38周目にGT-R、40周目にM6がピットイン。どんなスティントの計算よ。勝ち目あるな。
LAP 50 ダンロップ
レースも折返し。2回目の周回遅れが登場してきました。ごちそうさまです!
NSX GT3のノーマルはアンダーが強い印象です。ダンパーのバランス変えると急にオーバーステアになったり、まだまだセッティングに模索しています...ルマンだけに絞ればかなり速いんですけどね...
LAP 56 ダンロップ
前回ルマンでインベタのインからカマ掘っていたシトロエンを慎重に交わし、ウラカンをダンロップで抜きます。ダンロップの進入は、スロットルを少し抜いて鼻を入れています。コンピュータはそこでブレーキを踏んじゃうので、ぶつからないように慎重に抜かないといけません。これだけ周回していると慣れるもんですね。
LAP 66 S字
S字入口でアウトから被せていきます。リアが粘るおかげでしっかり踏んでいけます。ストレートでは遅くてもコーナーで速い、本来のNSXらしい走り方ができていますね。
LAP 70 1・2コーナー
いよいよGT-Rを捕らえました。が、1コーナーでアウトまで寄せられました。性格悪いな~。グラベルまでは行きませんでした。3周後、デグナー出口で抜けました。これで3位まで周回遅れ。M6まで追いつけたらいいですが、無理はしません。
LAP 76 ダンロップ
耐久王を抜かせていただきます。1996年のルマン、ホンダはターボ化して600馬力を手に入れたNSX GT1を送り込みました。対するポルシェは962Cのエンジンを積んだオープンモデルと専用に開発した911 GT1で挑み、優勝をかっさらっていきました。どこか敵討ちをできたようで、気持ちいいオーバーテイクでした。
LAP 80 ホームストレート
レースも終盤。再び集団に追いつきました。車を持ち帰ることに集中して、目立った勝負はしませんでした。
LAP 86 逆バンク
あと2周のところで、いよいよ2位のM6に追いつきました。写真見るとM6ベコベコですね。あれからまた接触があったのか定かではありませんが、とりあえずサクッと逆バンクをインから抜きました。これで全車周回遅れ。あとは走り切るだけだ。
LAP 87 ホームストレート
優勝!後半はプレッシャーにさらされることもなく、堅実に完走できて安堵しました。よかったよかった。
❏ リザルト
綺麗にデグラデーションの様子がラップタイムに表れました。規定周回数がわかっていると、走りながらでも戦略を変えるのは楽でした。問題は規定走行時間の場合ですね。ルマンの宿題はまだ残っています。
耐久三部作として、ルマン4時間と鈴鹿500kmを振り返ると、上位3台は
1位:43点 M6 GT3(1位,2位)
2位:40点 NSX Gr.4(3位,1位)
3位:27点 GT-R GT3(4位,3位)
三部作の総合優勝には、次戦も優勝するしかありません。これまでは実際のレースをオマージュしてきました。次はグランツーリスモでしかできないレースを考えています。勝つぞ!
では。